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2015.10.26
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2015.10.26
紅茶、ウーロン茶、マテ茶など…。いつでも世界のおいしいお茶を飲めるようになった一方で、急須を使ったことがない若者もまた増えているとか。でも、緑茶、いわゆる日本茶には、他のお茶と比べてすごい効能が隠されてるって知ってましたか? 緑茶について30年以上研究を続けている「茶研究・原事務所」の原征彦さんにお話を伺いました。
「『緑茶は体に良い』とはよく言われることですが、それは、緑茶に含まれている『カテキン』という成分によるところが大きいんですよ。緑茶は、他のお茶と比べて最も多くカテキンを含んでいる、日本が誇るスーパードリンクなんです」
なるほど! では、お茶のカテキンはどのように体にいいのでしょうか? 詳しくその効能を伺いました!
「カテキンは、虫歯の原因となる『虫歯菌』を殺したり、虫歯菌が歯に付着するのを防いでくれます。また、口臭予防にも効果があり、タバコを吸ったり、ニンニクを食べた後の消臭にも作用するんですよ」(同)
「カテキンには、体内の脂肪を消費しやすくし、結果として体脂肪を減らす効果もあります。さらに、カフェインを同時に摂取すれば、体内の脂肪蓄積を防ぐ作用があるため、カテキンとカフェインの両方の成分が含まれている緑茶は、肥満予防には最適なんです」(同)
「よく風邪予防として『緑茶でのうがい』が推奨されますが、これは、カテキンにインフルエンザや風邪の原因となるウイルスを無力化する働きがあるからなんです。もちろん、うがいだけでなく緑茶を飲むことも風邪の予防に繋がります。緑茶には、カテキン以外に『テアニン』『ビタミンC』といった免疫力を高める成分が含まれていますからね。実際、緑茶の生産地である静岡県菊川市の全小学生を対象に調査したところ、1日1~5杯の緑茶を飲む習慣のある子どもは、1日1杯以下の子どもと比べて、インフルエンザの発症が少なかったんですよ」(同)
「緑茶の中に含まれるビタミンCは、皮膚や血管の老化を防ぎ、美肌に導いてくれる効果があります。もちろん、緑茶以外の野菜や果物にもビタミンCは豊富に含まれていますが、ビタミンCは熱に弱いため、野菜などを調理する段階で溶けてしまい摂取できる量が少なくなるんです。一方、緑茶の場合は、カテキンがビタミンCが壊れるのを防いでくれるので、効果的に摂取ができるんです」(同)
「マウスやラットを使った動物実験では、発ガン剤を投与した動物に緑茶を飲ませると、発ガン率やガンの増殖を抑えるという結果が出ています。これは、カテキンの中に含まれる『エピガロカテキンガレード』という成分に、がん細胞を死滅させたり、がん細胞の増殖を抑えたりする効果があるからです。実際、緑茶を日常的に飲んでいる人は、胃ガン、前立腺ガン、大腸ガンなどになる可能性が低いという研究結果もあるんですよ」(同)
病気や肥満、口臭予防に、美肌効果まで!! 緑茶はすごい飲み物なんですね! ちなみに、これらの効果を得るためには、やっぱり高級な緑茶を飲んだほうがいいのでしょうか…?
「いえいえ、コンビニやスーパーなどで売っている茶葉やペットボトルの緑茶で十分です。また、緑茶に比べると量は少ないですが、紅茶やウーロン茶などのお茶にもカテキンは含まれています。緑茶の味が苦手という人は、他のお茶を試してみてください」(同)
飲むだけで健康でキレイな体を手に入れられるお茶。急須でおいしいお茶をいれられる『緑茶美人』を目指したいですね。
(岡本温子/short cut)初出 2014/10/30
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