ヒトメボ

心理コーディネーター

織田隼人

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読了時間:約4分

 別れたあとも付き合っているかのような態度をしたり、新しい恋の相手にやきもちを焼いたり…。言い方は悪いですが、元カレが「彼氏面」する行動に呆れたり翻弄される女性も多いようです。「男は自分のことを好きになった女は、一生自分のことを好きだと思っている」という言葉を時々耳にしますが、こうした男性の心理って、一体どうなっているのでしょうか? 心理コーディネーターの織田隼人さんにお聞きしました。

 なぜ男性は別れても、まるで今も付き合っているかのように振る舞うのでしょうか?

「男性は過去の恋愛を『フォルダ保存』すると言われています。付き合ったりセックスした女性を、別れたあとも『所有』している感覚になることが、別れても彼氏のように振る舞ってしまう理由のようです。過去の女性をひとつひとつ分けて保存=所有する、ということを『フォルダ保存』と例えているわけです。一方女性は、新しい彼氏が出来ると前の彼氏のことを忘れて思い出を上書きしていくことから、女性の恋愛スタイルは『上書き保存』とも言われています」(織田さん)

 なぜ、男女で過去の恋愛における考え方が異なるのでしょうか?

「そもそも、男性はたくさんの子孫を残したいと考える『ばらまく性』。しかし、子供が生まれたとしても、自分の子供かどうかわかりませんから、多数の女性と交わり、子孫を残せる可能性を増やしたいと本能的に考えているのかもしれません。男性が、過去の女性を『フォルダ保存』し、いつまでも彼氏のように振る舞ってしまうのは、オスとしての生存戦略に関係していると言えるのです」(同)

 なるほど。元カレが彼氏のように振る舞ってしまう理由は、「子孫繁栄」という本能からきているのですね。ほかにはどんな理由が考えられますか?

「男性は過去の女性に対して、今までつきあった女性を『勲章』のように考えています。付き合う、特にセックスは『子孫繁栄のための成果』を残したことになるので、セックスした女性を手に入れた気持ちになっている男性も多いです。ゲームで言うと、クリアした感覚です。一度クリアしたゲームはまたいつでもクリアできるから、別れた女性ともいつでも会えるし、やり直せると思ってしまう節がある。こうした心理から、関係は終わっていても女性を自分の所有物として扱ってしまうのでしょう」(同)

「男って自分勝手」「未練がましい」と言う女性の声が聞こえてきそうですが…。

「男性が過去の女性を引きずっている例として、『死ぬときに、今までつきあった女性全員に看取ってもらえたらこれ以上の幸せはない』、『自分の誕生日のたびに、今までつきあった女性のことを思い出す儀式をしています』と私の知り合いで言った人がいます。これらはちょっと極端かもしれませんが、過去つきあった女性全員のことを自分の成果として捉えていて、それらを思い出すことで、自分の価値を再認識しているのです。女性から見ると、理解しがたくちょっと気持ち悪い考え方かも知れませんね。

逆に言うと女性は、過去の恋愛に対してはもっとドライなようです。女性が過去に付き合った人を思い出すとき、思い浮かべるのはたった一人の特定の人と言われます。今の人が一番であれば思い出しませんが、今の彼より過去の彼が魅力的に思えると、過去の彼を思い出しながら今の彼とつきあっている場合もあります」(同)

 男性が、別れてもつい彼氏面をしてしまうのは、「ばらまきたい」という男性が持つ遺伝子のしわざのようです。少々うっとうしく感じるかもしれませんが、遺伝子レベルの「仕方のないこと」と捉えて、受け入れるしかないのかも!? それでも困るという女性は、「元カレとは一切連絡を取らない」など自分から手を打つほうがいいかもしれません!

(伊藤恭子)
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ライター

伊藤恭子

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