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2016.06.09
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日常生活で自らの不注意によって引き起こされる、ケガとまでは言えない痛み。誰からも心配されず、ひとり苦しみに耐える時間はけっこうやるせないものです。そのくせしっかり痛い。ひと思いにケガしたほうが、「大丈夫?」と心配してもらえるだけマシかもしれません。そんな、「損した気分になる地味な痛み」について、ヒトメボ読者に聞いてみました。
「朝急いでいる時によく、タンスの角に足の小指をぶつけてしまいます。あの声にならない痛みが走るたび、『なんでそこにタンスがあるんだよ!!』と理不尽な怒りをタンスにぶつけています」(千葉・30歳男性)
これぞ王道。冷蔵庫の角でも多発しますが、場合によっては骨折するほどの重傷になることもあるそう。人は一生のうちに何回、なんらかの角に小指をぶつけるのでしょうか。
「コンタクトレンズを外すときに、爪でガリッと粘膜をひっかいてしまう瞬間。あまりの痛さに、誰もいない部屋で『ぎゃあ!!』と叫ぶ」(東京・36歳女性)
付け始めの頃は、外し方のコツが掴めずついつい爪を使ってしまいがち。なかなか剥がれないときや目の裏に入ってしまったときは、なんとも言えない焦燥感に駆られますよね。
「仕事中たまに、コピー用紙で指を切ってしまうことがあります。みんな仕事で忙しいときにわざわざ言うことでもないし絆創膏貼っておけば済むことなのですが、見た目以上に傷が深くて痛い。お風呂入るときや化粧水を付けるときにしみるのもツライ」(静岡・25歳女性)
文字通りナメがちですが、ときに驚くほど血が出たりします。それで書類やノートに血が付いてしまったときにはもう……。
「お湯を足しながら打たせ湯みたいなことをしていて、風呂から上がる瞬間、うっかり蛇口で背中をガリリッとやってしまい悶絶。バスソルトで二度死んだ…」(神奈川・36歳男性)
リラックスしている時ほど注意力は散漫になります。カップルでお風呂に入るときも蛇口側の人はご用心!
「慣れないハイヒールを履いていて足をグニッと捻ったとき。痛いのはもちろん、通行人に無様な姿を見られたことや無理して履いていると思われるのが恥ずかしい」(愛知・21歳女性)
知らない人から憐れみの目で見られたくない。そんなプライドがあって転ばずにグッと踏ん張り、また黙々と歩き出す女性が多いのかもしれません。
「コンビニでもらう割り箸の袋を開けようとすると、かなり高い確率で爪楊枝が指に刺さる。何度同じ過ちを犯せばいいのか……」(東京・27歳男性)
袋にはしっかり「つまようじの突き刺しに注意」と書いてあるものの、うっかりさんの目に留まることはないようです。
「くしゃみで肋骨が折れそうになる。そんなときは『あっこの入り方はマズい』と嫌な予感がするのですが、たいてい時すでに遅し……。激痛が走ってのたうちまわります」(秋田・42歳男性)
あの痛みが頭をよぎっても、もはや止めるに止められないときの絶望感。ただ、ここまで負傷すれば同情を呼びそうです。
「いつもの悪いクセで、床に落ちたものを足の指で拾おうとしてしまう。で、罰が当たったかのように足の裏がつる」(東京・29歳男性)
ひとしきり痛みに悶えたあとは、反省してちゃんと手で拾うのでしょうか。それとも懲りずに再チャレンジするのでしょうか。
痛い目に遭っても地味なだけに喉元過ぎれば繰り返してしまう……。「またやってしまった」という自己嫌悪が、より損した気分を高め、肉体的な痛み以上の痛みを感じさせているのかもしれませんね。
(坂井あやの/verb)初出 2015/6/9
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