0
0.0(0人が評価)
2015.08.01
0
0.0(0人が評価)
2015.08.01
恋人や気になる人が自分以外の異性を褒めたり、楽しそうにしていると、イラッとしたり、悲しくなったりしますよね。そう、嫉妬です。そもそも人はどうして自分の好きな人に近づく異性を妬ましく思ってしまうのでしょうか?
「心理的観点から言うと、人は好きになった人を無意識に自分の心に取り込んで、あたかもまるで相手が自分の身体の一部になったような感覚を得ます。好きな人に他者が寄ってくると自分の一部を奪われるのではないか? という恐怖を無意識に覚えるのです。また、生物学的には、やはり子孫繁栄のDNAからくるものと言えます。子孫を残すためには特定の相手と関係を結ばなければならない。その相手を取られそうになることで危機感を覚えるのです」とは、恋愛心理カウンセラーの木田真也さん。
では嫉妬の対象や仕方に男女の違いはあるのでしょうか?
「はい、あります。しかし、結局のところは、どちらも異性に選ばれやすい要素についての嫉妬です」(木田さん)
「はるか昔、人々が狩りをして暮らしていた頃。男性は外に獲物を狩りに行き、女性は他の女たちと協力して家を守り、子育てをしていました。女性は生きていくために狩りの上手な男を捕まえなければなりません。狩りのできない男はおそらく、見向きもされなかったでしょう。なので、男は周囲に狩りのできる男がいると焦り、できない自分を不安に感じます。女性が寄ってこないと子孫も残せませんからね。
それが今もDNAレベルで残っています。権威がある、仕事ができるということは、大昔で言うと、『狩りができる⇒女性に選ばれる⇒子孫を残せる』ということですから、それはコンプレックスにもなり、嫉妬として表れがちなのです」(同)
「一方、男性は無意識に『健康な子供を産む女性』を見分けます。ある実験では外見が整っている女性ほど健康的であるというデータがでています。おそらく直感で『外見がキレイ⇒健康的⇒健康な子孫を残せる』というふうに脳が感じるのでしょう。
そして、女性は男性がそう感じていることを本能で知っています。ですから、自分の好きな人に近づく若い女性や、美しい女性に嫉妬します。それに、女性は子育てや大昔から家に残って近所づきあいをしてきたことで、細かいことに気づいたり、相手の感情を読む能力が高くなっているので、男性よりささいなことで嫉妬しやすいのです」(同)
なるほど、子孫を残そうとする本能と、男女それぞれが担ってきた役割から嫉妬の違いが生まれたのですね。でもできるなら、嫉妬をしたりされたりせずに、好きな人とうまく付き合っていきたいですよね。何か良い方法はありますか?
「嫉妬でケンカになりがちなシーンがありますよね。言葉の使い方ひとつで、相手の嫉妬を和らげることもできますよ」(同)
男性→女性
×「妹みたいなやつだから心配ないよ」
○「友達と食事に行くけど帰ったら○○しようね」
(言葉選びのポイント)
女性は他の人と自分の扱いが違うことに不満や不安感を抱きやすいので、帰ってきて同じことができるという共有感から安心感を与えます。
女性→男性
×「単なる会社の同期だから心配ないよ」
○「Aくんから○○の相談にのってほしいと言われてるけど、あなただったらどう思う?」
(言葉選びのポイント)
あなたのほうが能力的に上であることを暗に伝え、男性の自尊心をくすぐります。
男性→女性
×「お前のほうが好きだよ」
○「でも、お前のほうが一緒にいてだんぜん落ち着くし素直になれるよ」
(言葉選びのポイント)
女性は情緒的な褒め言葉が心に響きます。「お前のほうが」と他と差別化するように持ち上げたら、「○○だから○○になれるよ」と言葉を重ねて褒めると真実味が増し納得しやすくなります。
女性→男性
×「あなただっていいところあるよ」
○「でも、こういうときにあなたは○○できるけど、元カレは○○できなかったからね」
(言葉選びのポイント)
「あなただって」という言葉は元カレも認めることになり、今カレのプライドを傷つけることになります。今カレにあり、元カレになかったところを具体的に言って差別化し、持ち上げると彼の自尊心が満たされます。
男性→女性
×「お前も可愛いって!」
○「お前のほうが可愛いしタイプだし、一緒にいて癒されるよ」
(言葉選びのポイント)
彼女の方が優れているという点と同時に、一緒にいる時の自分の精神的安定感を伝えます。女性は精神的なものに価値があると考えるので、相手がそう思っていることで安心します。
女性→男性
×「あなただってかっこいいよ」
○「何言ってるの!? あなたのほうがかっこいいに決まっているじゃない」
(言葉選びのポイント)
さも当然のように彼氏のほうが上であることを伝えます。きっぱり堂々と言われることで男性は自信を得ます。
嫉妬する気持ちを抑えられないとしても、こじらせないように。男女の違いを理解しつつ、お互いを思いやって仲良くしたいものですね。
(鳴沢ことみ/コンセプト21)初出 2013/8/8
0comments