ヒトメボ

心理カウンセラー

中原謙一

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読了時間:約6分

 出勤前の朝の時間、BGM代わりにいつも決まった番組を流しながら準備をしているという人は多いのではないでしょうか?

「朝の出勤準備中の行動は、ほとんどの人が考えて行動しているのではなく、毎日当たり前のルーチン(無意識の繰り返し)によって行われています。そのBGMに選んでいるものからは、その人の『情報の吸収方法』を表しているのと同時に、コミュニケーションのとりやすいポイントを教えてくれているんですよ」と、心理カウンセラーの中原謙一さん。

 無意識に自分好みの情報を自分に合った方法で得ているということでしょうか。たしかに会話などのコミュニケーションも情報のやり取りに違いないですよね。では、具体的な診断をお願いします!

【A:ニュース番組】

「非常に集中力が高く、自分が興味のあることに関して深く理解しようとする『学者』タイプです。その反面、興味のないことについては情報を得る意欲がほとんどないので、コミュニケーションをとるのが非常に難しいタイプだと言えるでしょう。

このようなタイプの人とコミュニケーションをとる場合には、『ディベート型』のコミュニケーションがおすすめです。お互いの考え方や意見をぶつけ合い、端から見れば口喧嘩しているように見えるくらい、知識と思考のやりとりが上手にできるといいですね。相手の意見を否定せず受け入れた上で、『自分はこう考える』とお互いが思えるようになれば、非常によい関係が築けます」

【B:ワイドショーなどニュース以外の番組】

「同じテレビ番組でもワイドショーなどを流している人は、Aのタイプとは反対に、興味をひとつに集中せずに拡散しているタイプです。どのような話題にもついていける間口の広さを持った『飲み屋の店主』みたいな感じです。コミュニケーションにおいては達人レベルと言えるかもしれません。

このタイプの人とコミュニケーションをとる場合は、相手に『話させてあげる』ことが大切です。そのためには、こちらが相手にどれだけ興味を持つかが大切で、聞き手の興味が尽きない間は会話が途切れることがありません。また、このタイプの一番苦手なことは『沈黙』です。パートナーは聞き手としての能力が問われますから、がんばってくださいね」

【C:ラジオ番組】

「ラジオ番組をBGMにする人は、決められたルーチンワークを淡々とこなす『電車の運転士』タイプです。毎朝自分がすることは既に決まっていますから、そのリズムに合わせて行動します。実はラジオのプログラムって、毎日・毎週ほとんど変わることなく、コマーシャルに至るまで、同じ時間に放送されているんですよね。自分がすることが決まっている人にとっては、毎朝同じタイミングで聞き慣れた音が聞こえてくるラジオが『時計』の役割を果たしてくれるわけです。

このタイプの人は、イレギュラーに弱く、突発的に起こる何かや、突然いつもと違う行動をすることになった場合に、慌てふためいてしまうことがあります。普段はリズムを崩さないように相手を尊重してあげて、ごくたまに相手のリズムをわざと崩して、そこを上手にフォローしてあげると、良好な関係を築けます。ただ、相手のリズムが崩れているときにきちんと対応できないと、一発で嫌われますから気をつけてくださいね」

【D:CDやiPodなどの音楽】

「お気に入りの音楽をBGMにする人は、行動する前に『リラックス』することを心がけている人です。例えるならば『アスリート』みたいな感じですね。アスリートが競技前に音楽を聴く一番の理由は、リラックスするためなんです。このタイプの人は自分の世界を大切にしていて、集中するよりもリラックスした状態、つまり、より自然体に近いほうが、本来持っている能力を発揮しやすい傾向があります。言い換えるならば、それだけストレスやプレッシャーに弱く、集中すればするほど緊張しやすいという面を持っていたりします。

このタイプと付き合うときは、緊張させないことがポイントです。多少緊張していても『安心感』を感じさせることができれば、自然とコミュニケーションはとりやすくなります。このタイプにとっては、裏切られるというのが一番のストレスになりますので、嘘をつかないようにご用心を」

【E:DVD】

「DVDを見るとき、通常は見始めたら終わりまで見たくなりませんか? 朝の忙しい時間にDVDを見るという選択は、一般的にあまりしないと思います。そこであえてDVDを選択する人は、その人独特の世界観を大切にする『作家』タイプと言えるでしょう。自分の世界の内側と外側では対応が違っているので、ぱっと見は内向的に感じられるかもしれません。しかし、自分の世界に入ると大胆で活発。『本当に同一人物?』と驚いてしまうくらい、本来の自分を表に出さないタイプです。

このようなタイプの人とコミュニケーションをとる場合は、目で見えた印象や表面的な言葉を鵜呑みにせずに、その人が出している『暗号』や『サイン』から本当のメッセージを読み取ることが必要です。これから、謎解きの時間が始まりますので、ホームズばりにチャレンジしてみてくださいね」

【F:無音】

「テレビ番組も音楽も何も流さない人は、自分が次に何をするのかを決めていて、その行動のみに集中しているので、音さえも邪魔に感じてしまうタイプです。『伝統工芸の職人』みたいな感じですね。常に先を読んで行動しますが、そのくせ自分が考えた通りにいかないと、とたんにぐだぐだになってやる気が萎えてしまい、その日一日ぐうたら過ごす、という極端な面も持っています。

このタイプは自分の意見をきちんと持っている人が多く、悪く言えば頑固者、よく言えばこだわりが強い人です。対する相手も、同じくらいしっかりとした自分の意見を持って、対等に話し合えるくらいの知識と見識が必要になります。噛み合うととても面白く、Aの深さとBの広さを両方持ち合わせたような性格ですから、会話はどこまでも盛り上がります。ただし、噛み合わないとただの『うざい人』になりますから、しっかりと知識を貯えていってくださいね」

 いかがでしたか? どんなコミュニケーションを心地よいと感じるか分かっていれば関係も築きやすいはず。恋人や気になる人がどんなBGMで出勤準備をしているのか、チェックしてみてくださいね。

(せんち/クレッシェント)
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