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2016.01.09
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手足の冷える冬。特に冷え性の人にとっては厳しい季節ですよね。暖房器具に防寒グッズと様々な対策をしているかもしれませんが、やはり体は内側から温めるのがいちばん。そこで、冷えを改善するのに効果的な食べ物をパーソナル管理栄養士の三城円さんに教えてもらいました。
「体を温める食べ物としては、東洋医学では中国薬膳の陰陽論における『陽性』に属するもの、西洋医学では栄養学的観点から、血行を良くするビタミンEやイオウ化合物、ジンゲロールなどを含んでいるものが挙げられます。そこで今回は、陽性かつ血行を良くする栄養素を含む食べ物を紹介します」(三城さん)
「体温を上げるための主な材料となるのが炭水化物です。白米と同様、赤米も黒米も炭水化物が豊富。さらには必須アミノ酸を多く含むため栄養価が高く、造血作用や血液を浄化させる働きもあります」(同)
(効果的な食べ方)
「白米に不足しているアミノ酸を含んでいるので、白米にまぜて一緒に炊くと良いでしょう。白米1合に対して、赤米・黒米をそれぞれ大さじ1杯程度に、塩をひとつまみほど入れて炊くとおいしくいただけます」(同)
「これらの食材には血流を促す働きがあるイオウ化合物を含むため、血液循環が良くなって指先など末端まで温まる効果を期待できます。包丁で切るとツンとにおう刺激臭はアリシンによるものです。たまねぎの場合は、刻んで30分ほどでアリシンはスルフィド類に変化します。スルフィド類には抗酸化作用があり、血液をサラサラにしてくれます」(同)
(効果的な食べ方)
「アリシンはエネルギー源となる糖質の代謝に不可欠なビタミンB1の吸収率を高めてくれるため、ビタミンB1が豊富な豚肉と一緒に食べるといいでしょう。“豚ロース肉のガーリックオニオンソース”や“豚ニラにんにく炒め”などは血の巡りが良くなり、体が元気になるメニューです」(同)
「かぼちゃは血管を若々しく保ち血行を促進するビタミンEや、体温を上げる糖質を多く含んでいるほか、β-カロチン(ビタミンA)、ビタミンB1・B2・C、カルシウム、鉄など、体に必要な栄養素もバランス良く含む、積極的に食べたい食べ物です」(同)
(効果的な食べ方)
「スープや煮物などにして食べると胃腸にもやさしく体の中から温まります。同じくビタミンEを多く含む豆乳と合わせてポタージュにするのもおすすめです」(同)
「生の生姜は血行や代謝を促すジンゲロールを含みます。ジンゲロールは加熱・乾燥によって血管を広げて血流を良くするショウガオールを生成します。ショウガオールには血小板を固まりにくくして血流を良くする作用もあります」(同)
(効果的な食べ方)
「生の生姜より、加熱・乾燥してショウガオールを含む生姜のほうが体を温める効果がより高いと言えます。“生姜入り炊き込みご飯”や“生姜焼き”のほか、いろいろな料理に生姜をちょい足しして調理してみましょう」(同)
「冷え性は、肌の調子が悪くなったり風邪をひきやすくなったりするほか、生理痛や不妊の原因にもなります。先に述べた食材を加えた温かい料理を食べ、欠食などの無理なダイエットを避けることで着実に冷え性は改善できます。日々の食生活で少しずつでも気をつけてみてくださいね」(同)
この冬は、内側からポカポカ温まることで冷え性から卒業したいものですね。
(鳴沢ことみ/コンセプト21)初出 2015/1/9
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