0
0.0(0人が評価)
2019.05.26
0
0.0(0人が評価)
2019.05.26
皆さんは子どものころに、巻頭に「モアイ像」のロゴが登場するアニメビデオを見たことはありませんか? このモアイのロゴは、バンダイナムコアーツ(旧:バンダイビジュアル)の『EMOTION』レーベルのもの。青とオレンジの直線が並ぶフィールドに神々しくモアイが登場するインパクト抜群のオープニングタイトル(ムービングロゴ)なので覚えている人は多いでしょう。それにしてもなぜ「モアイ像」なのでしょうか? バンダイナムコアーツに聞いてみました!
――『EMOTION』レーベルのロゴはなぜモアイなのでしょうか?
『EMOTION』レーベル発足時に創刊した「エモーションビデオカタログ」の記録や、後の担当者へのインタビューによると、有名な映画会社のロゴデザインには、印象に残る絵柄とデザインの組み合わせのものが多いことから、レーベル創設当時の担当者が『EMOTION』レーベルにもインパクトのある「レーベルの顔」がほしいと考えました。その際、高校時代にテレビ(『未来への遺産』というNHKのドキュメンタリー番組)で観た、イースター島のモアイ像の「顔」を思い出したそうです。「モアイだったら、抽象的でインパクト抜群。どんなに小さくても、たとえモノクロで印刷されたとしてもひと目で分かって訴求力がある」ということで、モアイになりました。
――NHKの番組がなければ別のものになっていたかもしれませんね。モアイが1体でない理由は?
当初は中央にモアイがポツンと一体だけのデザインだったそうです。しかし、『EMOTION』レーベルとしての魂の部分「人々が作り出した感動を、さらに多くの人々に伝えたい」、この気持ちを伝えるためには、モアイは単体でなく複数であるべきだと考え、2体にしたと聞いています。試行錯誤の末、デザイナーに大小のモアイをシンメトリックに配してもらったところ、2体だけですが見事に「人々」に。さらにそれらを、ミステリアスなパワーを発生させるピラミッドの三角形で囲うことで、『EMOTION』のロゴデザインが完成したそうです。
――確かに多くの子どもの心に刻み込まれるようなミステリアスさでしたね。音楽も印象的でしたが、どなたが手掛けたものなのでしょうか?
最初のバージョンのムービングロゴミュージックを作曲・演奏しているのは後藤次利さんです。
――そうだったのですか! 当時はおニャン子クラブやとんねるずなどに楽曲を提供していることでも有名でしたが、『EMOTION』のムービングロゴミュージックも後藤次利さんが手掛けたものだったのですね……。
――『EMOTION』のモアイのムービングロゴが初めて使われたのはいつですか?
1983年11月21日に同時発売された以下のビデオソフトから使用されるようになりました。
『ルパン三世スペシャル I』※傑作選 宮崎駿編
『魔法のプリンセス ミンキーモモ I』※傑作選
『魔法のプリンセス ミンキーモモ II』※傑作選
『怪奇大作戦 I』※京都編
『快獣ブースカ』※「ブースカ誕生」「さよならブースカ」収録
『マイティジャック I 地獄への案内者(ガイド)』
※現在すべて廃盤。
――懐かしい作品が並んでいますね。1983年の最初期のものから現在まで、ムービングロゴは何種類が作られたのでしょうか?
テロップ違いのものをカウントしないのであれば4種類です。
――読者の皆さんの中には、4種類全部のムービングロゴを見た人もいるでしょうね。ありがとうございました。
今後『EMOTION』レーベルの作品を視聴する際は、大小のモアイの構図や音楽などを意識して観てみてはいかがでしょうか? 大人になった今観れば、デザインの妙などに感心するかもしれませんよ。ちなみに『EMOTION』のモアイをあしらったグッズもこの夏に発売するそうです。こちらもチェックしてみてくださいね。
取材協力:株式会社バンダイナムコアーツ
⇒エモーション&バンダイビジュアルレーベル公式サイト
https://www.bandaivisual.co.jp/top/
(中田ボンベ@dcp)
0comments