ヒトメボ

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 自分では気づかなくても、他の人にとっては意外と気になる部屋のニオイ。もし、初めて恋人が部屋を訪れたとき、「なんかにおわない?」なんて思われたらつらいものです。そこで、「においの探偵」として活躍する臭気対策アドバイザーの石川英一さんに、「部屋のニオイ」の対処法をうかがいました!

ニオイが発生する3つの要素

 まず、部屋のニオイが発生する条件は何なのでしょう。石川さんは、「ニオイ発生には3つの要素がある」といいます。

「ニオイを生みだしているのは、カビやバクテリア、微生物など。これらは、栄養素となる汚れ、一定の温度、湿気という3つの要素から発生するケースがほとんどです。そしてこの3つがそろうのは、お風呂場や流しなどの水周り、あるいは洗濯機など。ですから、部屋がにおうと感じたら、この場所を中心に3つの要素を取り除くよう工夫しなければなりません」(石川さん)

 部屋のニオイの多くは水周りか洗濯機。逆にそれ以外の場所からにおう場合は、建物の溶剤や塗料のニオイであるケースも考えられるため、「専門的な対応が必要になる」とのことです。

さらに細かくニオイの元を特定し、除去するには?

 ニオイの発生する仕組みは分かったものの、一度に水周りをすべて掃除するのは大変。特に時間がないときは、素早くニオイの発生場所を特定して、そこを重点的にケアしたいところ。何かいい方法はないのでしょうか?

「衣類に使う酸素系漂白剤を、水周りに撒いてください。漂白剤はニオイの発生源となる水カビに反応するため、その部分は白く泡立ちます。白い泡を見つけたら、そこを重点的にブラッシングすれば最低限のニオイは除去することが可能。また、水周りに酸素系漂白剤を撒くだけでも、とりあえずの消臭になります」(同)

 手っ取り早くて本格的な消臭法が上記とのことで、時間のない場合には役立ちそうです。

普段からのニオイ対策が大切

 ニオイの除去を考える上では、もちろん普段からの対策が大切。細かな内容をうかがいました。

「とにかく重要なのは換気。とはいえ、人目や防犯上、窓を開けられない方も多いでしょう。そういう方は、部屋の換気口を必ず開けてください。よく換気口を閉めたままにしている方がいるのですが、特に冬場などは部屋の中の水蒸気が出ていかなくなり、結露につながります。つまりニオイの要素である湿気を生むんですね。換気口のない部屋については、わずかな時間でも窓を開けるか、どうしてもという場合は除湿機を使いましょう。とにかく部屋を乾かすことが不可欠です」(同)

 石川さんいわく、「湿気が高いと、同じニオイでも鼻への刺激が強くなる」とのこと。防臭には、とにかく湿気が大敵ですね。

タバコのニオイが気になる場合は?

 なかには自分の部屋のタバコのニオイを取りたい人もいるはず。根本から除去するのは簡単ではないようですが、一時的に緩和する方法はあるようです。

「タオルを水で濡らして軽くしぼったら、それを室内で振り回してください。タオルの水分が空気中のタバコのニオイを吸い取るので、ある程度は軽減されます。その代わりタオルは相当臭くなりますが…。また、ニオイには相性があり、2つのニオイを合わせることで相殺される『カウンターフレーバー』というものが存在します。タバコの場合は柑橘系のニオイ。もし部屋がタバコ臭かったら、オレンジの皮を割いて、部屋にそのエキスを拡散させてください」(同)

 カウンターフレーバーは料理における常套手段で、豚肉とショウガ、刺身とワサビなど、いわゆる「臭み消し」として使われています。

 ニオイ対策として、その元を断つことも重要ですが、あわせて「清潔なイメージ」を作ることも大切。たとえば玄関や洗面台が乱雑だと、自然に不潔なイメージを植え付けてしまいます。ニオイは感覚的なものなので、このようなイメージがあると、何となく「臭い」と思わせてしまうことも。清潔感を保つことも、ニオイ対策をする上で怠らないようにしましょう。

(有井太郎+プレスラボ)
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有井太郎+プレスラボ

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