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2016.01.28
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2016.01.28
なにげなくいつも使っていた言葉が、友達や恋人に通じなかった……。方言だったのかなと思って調べてみると、方言でもなかった! 「え、この言葉、私の家だけでしか使われてなかったの?」 今回はそんな「家族内だけで使われていた独自言語」についてヒトメボ読者に聞いてみました。
「私の家では半分このことを半分ずっこって言います。友達に『これ半分ずっこに切っておいて』と言ったら不思議な顔をされました。標準語だと思っていたんですけどね」(東京・25歳女性)
どこの方言、というわけではないですが、けっこう使っている人、いるみたいですよ。とはいえ「ずっこ」って、なんだか不思議な音ですよね。
「家族みんなリモコンのことはシューティングって言います。リモコンでも通じるんですが、シューティングのほうが主流かもしれません。誰がシューティングって呼び出したのかは分かりませんけどね」(東京・22歳男性)
赤外線がビームに見えたのかもしれませんね。それにしても一体リモコンで何をシューティングするんでしょうか。
「私の家ではハンガーのことをもんかけって言います。多分『衣紋掛け』が元になっているんでしょうけど。もんかけって学校の友達に言っても通じなかったし、そもそも衣紋掛けも通じませんでした(笑)」(埼玉・21歳女性)
言葉が家庭で独自進化し、ほかでは通じないものになっていくことも。ガラパゴス化ですね。
「僕の家ではスコップのことをザックって言います。想像はつくと思うんですが、ザクザク掘るからザックって言うんでしょうね(笑)小さい頃は標準語だと思っていたけど、友達にバカにされてすごく恥ずかしかったです」(神奈川・22歳男性)
ザックってなんだか強そうな名前です。家族内独自言語を思わず口にしてしまったときのやってしまった感は壮絶でしょうね……。
「家族みんな眼鏡のことをめなげって言います。元々は私が小さい頃、眼鏡って発音できなくて、めなげって呼んだことが始まりみたいです。家族がバカにしてめなげめなげと言っていたら、いつのまにか定着したみたいで。物心つく前からそれで通っていたので、やっかいですよね」(千葉・26歳女性)
家族の歴史を感じる言葉ですね。知らずに聞いていたら、一体何を投げるのかと気になっていたかもしれません。
「語源とか何も分からないんですけど、家では口内炎のことをがぼそって言います。口にできた切り傷や、ビタミン不足の口内炎、口の中にできたものは全部がぼそって言うんです。学校の保健の先生にももちろん通じなくて、でも他に言いようがなくて悲しかったなぁ」(神奈川・24歳女性)
痛くてつらいのに、本当の名前を知らないから伝わらないなんて……。もどかしいし、とくに子どもの頃は死活問題だったでしょうね。
「言葉は生き物」とは言いますが、家族という小規模社会のなかでも大進化を遂げているんですね……。あなたがふだん使っているその言葉も、「え、うちの家だけ……?」なんていう、家族の中だけでの独自言語かもしれませんよ。
(鴨志田あかり/Concent)
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