いい匂いは最高の惚れ薬!? 香りが恋心に及ぼす影響

　オフィスや通勤電車などの密室空間には、香水や汗、制汗剤や柔軟剤の香りが入り混じっていることもありますよね。そうした香りにひかれ、恋心が生まれる……なんてこともあるようです。今回はヒトメボに寄せられた投稿のなかから「香り」にまつわる9つのエピソードをご紹介します。

すれ違いざまのいい匂い

♯1「爽やかさん！ 自転車を爽やかーに乗りこなしてる方でした！ 通った瞬間の香水が涼しげで良かったです！ また会えるかなー！」 (沖縄県那覇市・女性)

♯2「駅構内、前をすれ違い階段に消えた女性、長い綺麗な髪の毛からとってもいい匂いがした」（東京都渋谷区・男性）

♯3「ひとりぼっちの夜道、帰り道。正面からランニングしてる人が。すれ違った時、なんだか甘い香りがした。顔は見えなかったけど、うん、人を好きになる瞬間て、例えばこんな時なんだろうな、って思った」（神奈川県川崎市・女性）

　一目惚れならぬ、一嗅惚れ？ すれ違うだけでは、おそらく顔も声も覚えられません。でも、素敵な気持ちと一緒に香りが残る。忘れていた記憶も感情も、香りをキッカケに思い出せる。これを「プルースト効果」というそう。

香りと記憶

♯4「あっ、元カノと同じ香水、、、ふと朝から切なくなる」 (京都府京都市・男性)

♯5「わーお隣さんがタバコ吸ってる！ くータバコの匂い嗅ぐと反射的に彼を思い出しちゃうぞ～。タバコ吸ってる仕草が萌えるんだよねぇ～」 (新潟県長岡市・女性)

　脳のなかの香りを感じる部位と記憶に繋がる部位は隣りあっているそう。だから嗅覚からの刺激は記憶や感情に強く繋がり、香りで人を思い出すのだとか。

女子の嗅覚

♯6「電車であたしの隣に座ってる彼、いい匂いすぎて理性とぶーーー」（福岡県遠賀郡・女性）

♯7「隣の人の匂いが最高に好き！ タバコと好きな香水の混ざった感じやばいです♪」(愛知県一宮市・女性)

　女性の嗅覚は男性より敏感。ヒトメボのアンケートでは実に86％の女性が男性のニオイを気にしていました。また、女性は免疫能力の高い丈夫な子孫を残せる、自分に合った遺伝子を持つ男性の香りを「いい匂い」と感じるとも。

好みじゃないのに……

♯8「香水♪ 隣りのお兄さんタイプではないのに…座った瞬間の香水の香りがキューン」 (愛知県名古屋市・女性)

♯9「可愛い子なんだけど、僕の好みじゃない。(大きなお世話) でも、いい香りがする。反則だよ。あんないい香り出すなんて。まだ、ドキドキしてる」（東京都港区・男性）

　いい香りで好印象を与えるだけでなく、好転させてしまうなんて……。まるで魔法みたいに感情を動かしてしまう香り。もし「惚れ薬」があるのなら、それは「いい匂い」がするのではないでしょうか。

　プルーストの代表作『失われた時を求めて』では、主人公が紅茶に浸したマドレーヌの香りをキッカケに、失っていた記憶と感情を思い出します。人の記憶と感情、そして嗅覚は、とても近い関係にあります。多くの香りが立ち込めるこの季節には、忘れられない恋が生まれやすいのかもしれませんね。

(福田浩子/ヒトメボ編集部)

初出 2014/7/14