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お茶の専門店 きぃ房茶

木川良子

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読了時間:約3分

 この季節、彼へのおもてなしに温かいお茶はいかがですか? 今回は、横浜にあるお茶の専門店の「きぃ房茶」店主であり、日本茶インストラクターの木川良子さん監修のもと「おいしいお茶の淹れ方」をご紹介します。

 まずは、道具について。

 

【必要道具】

急須

湯冷まし(お湯を冷ますための茶碗のこと)

湯のみ(お茶の色味が映えるよう白地がおすすめ)

茶托(湯のみを乗せる受け皿)

お湯(2人分200ml)

茶葉(2人分6~8g)

急須は茶こし付きがおすすめ!

「一般家庭にある急須でも十分ですが、もしこれから購入されるのであれば、茶こし付きのタイプ(注ぎ口の手前に網が張られ、そこでお茶の葉を止める仕組み)がおすすめです。このタイプの方がお茶の成分が万遍なく出ます。また、湯冷ましがなければ湯のみで代用しても構いません」(木川さん)

ミネラルウォーターよりも水道水!

「水はミネラルウォーターよりも、濾過・浄水した水道水がベスト。水道水は実はお茶に最適な硬度。煮沸すればカルキも抜けます。また、流動し空気がたくさん入っている水は、お茶の味がまろやかになります」(同)

関東出身は「濃いめ」、関西出身は「薄め」の茶葉選びを

「お茶の葉選びは奥が深いので、まずは相手の出身地をヒントに選んでみてください。お茶って出身の地域で好みが分かれるんですよ。例えば、東の出身なら濃いめが好きなので、味が濃くて渋みの少ない『深蒸し茶』。西の出身だったら薄めが好きなので、旨みと渋みのある『煎茶』をおすすめします」(同)

 それでは、淹れ方について。

手順1:お湯の準備

「お湯はカルキを飛ばすためにも、必ず一度沸騰させること。沸騰したらお湯を湯冷ましに入れて冷ましましょう。湯冷ましがなければ、湯のみでもOKです」(同)

手順2:茶葉の準備

「急須に茶葉を入れます。万遍なく平らになるように入れましょう。この際に湯のみにお湯を入れて温めておくといいですね」(同)

手順3:お湯を急須に注ぐ

「お湯を注ぐときの温度は70℃位が理想です。湯冷ましから湯気が立たずに、手で持てる程度の熱さを目安に。粉茶などの茶葉が細かい場合は入れてすぐ、深蒸し茶では20〜30秒、煎茶では30〜40秒を目安に蒸らしましょう」(同)

手順4:お茶を湯のみに注ぐ

「湯のみに注ぐ際は、少量ずつ、交互に淹れましょう。片方ずつ淹れると、お茶の濃度が変わってしまいます。で、しっかり最後の一滴まで絞り出すこと。お茶は『最後の一滴がうまい』と言われることもあり、そこに旨みが凝縮されています。最後の一滴が入ったほうをゲストに召し上がっていただくよう、おもてなしの心も忘れずに」(同)

手順5:お茶を差し出す

「お茶を出す際は、先に茶托を置き、湯のみを後から置くとスムーズです。その際、『お待たせしました』と一言添えるといいですね」(同)

 ポイントは温度と注ぎ方。これなら家でも問題なく実践できそうですね。ちなみに、茶葉は3回ほど使え、茶葉の味が出にくくなっている2回目以降は、90℃以上のお湯で淹れたほうがおいしくなるそうです。

 おいしいお茶を淹れられる人って、正直憧れます。丁寧にお茶を淹れる所作に、彼も思わず見惚れてしまうかもしれませんね。ぜひ、試してみてください。

(船山壮太/verb)
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ライター

船山壮太

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