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2015.11.21
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2015.11.21
もう何年も周囲からおしどりカップルとして認められていた二人。「いつ結婚するんだろうね?」なんてささやかれていたのに、ある日突然別れてしまった…。そして、交際間もない新しい恋人とスピード婚。身近にこんなケースはないですか? 今回お話を伺ったのは、男女の結婚事情に詳しいライフスタイル・ジャーナリストの吉野ユリ子さん。こうした破局→スピード婚が起きるのはなぜ?
「それは、こういった別れの原因の多くが“結婚問題”にあるからです。長年付き合っているのに結婚に踏み切らないのは、相手の仕事が忙しくてタイミングがない、子供があまり好きじゃない、親が家柄を気にするなど恋人が煮え切らない場合。あるいは収入が安定しない、バックパックで世界一周旅行したいなど、明らかに結婚に不向きな相手のため踏ん切りがつかない場合。このいずれかであることが多く、次の相手を選ぶ際に最初から、安定した職業についていたり、家庭観が自分と一致していたりと、“結婚しやすそうな人”を無意識に選んでいるからですね」
長く付き合っていればほかに別れる理由もないですもんね。そして、その間に結婚に適した相手を見定めるシビアな視点も持ち合わせるようになると…。別れてすぐのスピード婚は彼女側に多いようにも思いますが、それには理由があるそうです。
「男性は仕事や趣味に打ち込んでいれば、失恋の傷が癒えたりするものですが、女性は人生で恋愛の比率が高いことから、仕事や趣味では失恋の傷が癒えないんですよ。なので、逆に次の恋愛に進むのも男性より早いんですよね」(同)
たしかに、仕事に打ち込んでいるうちに悩みが解消されることってあるかも。ただ、元カノの結婚を知ったらもう一度落ち込んでしまいそうです…。破局→スピード婚の理由はほかにも。
「失恋すると恋愛はしばらくこりごり…という気持ちになることで、異性を恋愛対象としてではなく、一人の人間として冷静に接するようになります。落ち込んでいる自分を励ましてくれるような異性の友達の人柄に触れ、その安心感や頼もしさに心を動かされ結婚する、というのは多い話です。ほかにも、恋愛というものはすでに散々経験しているので、前の恋人より素敵な異性が現れた場合、結婚という新しいステージにシフトさせたいと思うようになることもスピード婚の一因だといえます」(同)
ドキドキする人より落ち着ける人、外見ではなく内面、そんなふうに異性と接することで、自分に合う人が見つかる機会もかえって増えているんですね。そうした価値観の変化には、長い交際期間の分だけ年齢を重ねたことも影響していそう。
「男性は付き合っていること=相手のことが好きという心理のため、あえて言葉や行動で好意を示さなくても恋人への好意は伝わっていると考えている傾向が強いです。恋愛関係に安心しきっていた分、突然の別れで足元をすくわれたと感じ、今までの自分を深く反省します。結果、次の女性をより大切に扱うようになるんですね。女性も元カレとの関係の中で気付いた自分の短所を次の恋人の前では直すように気をつけます。長い恋愛の失恋は、ダメージが大きい分、人間的成長も大きいんですよ。だからこそ、次の恋愛が結婚に結びつきやすいのでしょうね」(同)
長く付き合ってきた恋人と結ばれたらそれが何よりだったのかもしれないですが、その恋愛と破局があったからこそ一回り成長した自分になれ、再び素敵な相手と巡り合える。恋愛って奥が深いです。
(冨手公嘉/verb)初出 2011/8/15
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