ヒトメボ

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 卒業式を終えてから新生活が始まるまでの間や、時が経って、たまに思い出に浸りたいとき、ついつい眺めてしまうのが卒業アルバムやみんなの寄せ書き。そこには、読むたびに胸を打つ素敵なメッセージもあれば、恥ずかしさのあまりそっと閉じたくなるようなメッセージも……。ヒトメボ読者に心に残る「卒業の寄せ書き」について聞いてみました。

 まずは自分が書いてしまった恥ずかしいメッセージから。

まったく続かなかった友情や愛情

「『だぁ(ダーリン)と絶対に結婚するるるる! すきーぃ』という宇宙人的なメッセージを高校卒業時に彼の卒アルに書いた事は一生忘れられない。卒業して1年足らずで別れたので、確実に黒歴史」(東京・24歳女性)

「『私たちずっ友だよ』と書いたけど、関係が続いていない」(千葉・25歳女性)

「中学の卒業文集で『いつまでも友達だぜっ!』みたいな事を書いた気がするけど、その人とは高校に上がってから連絡してません」(東京・27歳男性)

「『10年後も会おう!』的なことを書いた気がします。別に今彼らに会いたいと思わない。。。」(千葉・32歳男性)

 きっと本心には違いなかったのでしょうが、その頃はまだ先々を見通す力だとか言葉に対する覚悟が少しだけ足りなかったのかも。でも、こうして大人の階段をのぼっていくんですね。

どうしても使いたかった覚えたての言葉

「中学を卒業するときに、誰彼かまわず『Dreams come true』と書いていた。相手への寄せ書きなのに、自分の所信表明をしているし(しかも当時夢なかったのに)、今思い出すと恥ずかしくてたまらない」(埼玉・24歳男性)

「『青春ストライク』マンガの台詞で、自分の中で青春という言葉が流行っていたからというのもある。今思い出すとちょっと痛い…」(東京・26歳女性)

 自分が恥ずかしくとも相手の胸に響く言葉になっていたのなら、それはそれでいいような気もします。

無難な一文

「ドラマみたいに、『ずっと変わらないでいてください』と書いたけど、今思うと中身がないな〜と思います」(東京・24歳男性)

 たとえ傍目には真っ当に思えることを書いても、そのこと自体を恥ずかしく思ったりもするようです。青春って難しい…。

 もちろん「恥ずかしいものを書いた記憶がない」(東京・31歳男性)という方も。誰に恥じることもないことを書き、その通りに生きている、ということかもしれません。それもなかなか難しいんですけどね…。続いて、印象的だった他人からのメッセージ。

好き(でした)

「中学卒業時の卒アルに『なんだかんだ一時期好きでした』と書いてあったときは驚きました。肝心の名前は書かれていなかったので、誰が書いたかは当時分からなかった。ただ、その5年後の成人式の飲み会で分かり、ちょっと盛り上がりました。単純に嬉しかったです」(東京・25歳男性)

「好きでした的な寄せ書き。早く言え!って思いました」(千葉・32歳男性)

「元カノから『このサークルに入るきっかけはあなたにひと目惚れしたからでした』的なことを書かれたときは、当時の気持ちが一瞬よみがえり、ちょっと泣きそうになった。このタイミングで言わんでもええやろ!(泣)」(大阪・27歳男性)

 過去系の告白。だからこそ心が揺さぶられるのかもしれません。

未来系の告白?

「あまり話した事のない異性からのコメントが『オレが結婚してやるぜ!!』だった。そんなにタイプの人ではなかったけど、少し好きになってしまった」(北海道・23歳女性)

 いつか再会したとき、どうなるのでしょうか。お別れのメッセージがいつも切ないものとは限りません。ふたりの関係がちょっとだけ変わる素敵なきっかけになることも。

深い意味があるような…

「漢字で一言『協』とだけ書いてあった。全く意味がわからなくて、本人に聞くと、察して欲しいと言われたが、よくわからなかった。今では『自分を漢字一文字で表すと『協』力的な人間』だという風に解釈している」(茨城・25歳男性)

「鼻血の出しすぎに注意してね。事実だったから特に思うことは無く、そんなことしか書くことが無いとはしょうもないなと思った」(東京・31歳男性)

 もしかしたら深い意味が隠されているのかもしれませんし、やっぱりそんなことはないのかも。良いほうに捉えておくのがベターでしょう。

わりとすぐに諦めた夢

「『俺達ビッグになるから』と言ってバンドをやっていた男子達が何かといろいろなところにサインを書いていってくれたんですが、完全にあるバンドのパクリでしかもビッグになるどころか3年くらいで活動やめてしまって。今考えると可愛らしいですね」(茨城・22歳女性)

 彼らにとっては穴から出てきたくないほどの漆黒の歴史だったとしても、大人になった同級生女子からはかわいいで済ませてもらえるようです。浮かばれますね…。

自分だけの特別な言葉

「気は長く、心は丸く、腹立てず。っていうのを部活の顧問の先生に書いてもらいました。最近になって思い返すと感慨深いです」(東京・27歳男性)

「小学校の卒業式に『“呼びかけ”かっこよかったよ!』という寄せ書きをもらったのが印象的。嬉しかった~」(東京・26歳女性)

 短くても飾らなくても、その人のことを思った、その人だけへの特別な言葉だからこそ、今もなお胸に響くのでしょう。

 むしろそれ自体も新たな思い出となる卒業の寄せ書き。あとから少し恥ずかしくなるくらいの本心を書き留めるのが正しいお作法なのかもしれません。さて、皆さんはどんなメッセージを書いたり贈られたりしましたか?

(冨手公嘉/verb)
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ライター

冨手公嘉

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