ヒトメボ

男心女心の通訳者・夫婦間コンサルタント

中村はるみ

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読了時間:約3分

 若い頃、すごく遊び人だった友達が、子どもができたことをきっかけに何だか「丸くなったな」と感じることがありますよね。男性は子どもができると性格が変わると言いますが、それってどんなことが影響しているのでしょうか?

「一般的には、子どもができることで父性が生まれ、感情が穏やかになると言われています。これには、男性ホルモンのテストステロンが関係しているのです。結婚をして子どもができると、テストステロンの量が減ると言われています」

 と答えてくれたのは、男心と女心の通訳者・夫婦間コンサルタントの中村はるみさん。実際、2011年に米国科学アカデミー紀要(PNAS)で発表された研究でも、子どもと過ごす時間が長い父親は、男性ホルモンのテストステロンのレベルが独身の男性に比べて低くなるという結果が出ているそうです。そもそも、テストステロンとは男性が男性らしさを出すスイッチ。性欲を高める作用があり「狩猟戦士の闘争本能を作るホルモン」とも言われています。ということは、テストステロンが減るということは性欲が下がるということ。であれば、父性の芽生えによって浮気する可能性が減るとも言える?

「穏やかな生活が続くと、結果的にテストステロンの量は減っていきます。ただ、それがイコール浮気をしなくなるとは限りません。浮気性の人は、ホルモン云々よりも浮気の成功パターンを会得し、家庭で不足している愛を求めるために浮気をしてしまう傾向があります。一度、浮気の成功パターンを知ってしまった男性の『浮気グセ』を直すことは、非常に難しいです」(中村さん)

 しかし、中村さんは「父性が生まれれば浮気が減るとは限らない反面、父性を育むことで浮気しにくい環境を作ることは可能」だとも言います。どんなことに気をつけるべきですか?

「最近の若い夫婦に多いのが、父親は常に仕事で外に出ているので、子どもとうまくコミュニケーションが取れないということ。それが続くと、男性はさらに家庭から遠ざかってしまいますし、浮気のリスクも高まります。まずは、妻が率先して夫を子どもに理想の父親として演出すること。つまり夫を誉め、子育てに夫を主役として巻き込むことが重要です。そうすることで、父性が生まれ家庭を顧みるようになります」(同)

 自分の子どもに夫を父親として育ててもらうのですね。子どもとの交流が増えると、人と人との絆を強める「オキシトシン」や、恋人同士の絆を深める「パブレッシン」などのホルモンが活性化し、ほのぼのとした気持ちを体感することで、より家庭的な父親になっていくそうです。心が安定すれば、浮気の敵である「テストステロン」も減り…と、好循環が生まれるということですね。子どもができると、性格が変わるというのは、あながち間違いではなさそうです。

(船山壮太/verb)
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ライター

船山壮太

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