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(株)博報堂 コピーライター

タカハシマコト

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読了時間:約4分

 恋愛において会話が盛り上がるかどうかは重要なポイント。その言葉遣いが悪いと印象まで悪くなってしまいますよね。もちろん、下品で乱暴な言葉遣いをするとモテないことは当たり前ですが、悪気はなくても「なんかダサい……」と思われる言葉遣いもモテません。

 そこで、『その日本語、お粗末ですよ!』の著者でコピーライターのタカハシマコトさんに「モテない言葉遣い」を教えてもらいました。

 タカハシさんが指摘する『お粗末な日本語』とは、文法の正誤やネット用語についてではなく、たとえば「自分探し」「シェアさせていただきます」「国民的」「要するに」「フューチャーする」「勝ち組・負け組」など。どれもメディアなどでよく耳にする言葉ですが、日常的に使う場合、相手と同じ意味を共有しているのか、相手にとって不快な言葉ではないかを考えずに使うのは考えもの。ムズムズとした違和感が生じ、コミュニケーションの邪魔をしてしまうことも……。

 それでは、女性が恋愛のチャンスを逃がしてしまうような「モテない言葉遣い」にはどんなものがあるのでしょうか?

「なんでもいい」

 男性に「何を食べたい?」「どこに行きたい?」と聞かれたとき、こう答えていませんか? これを言われた男性は、何を選ぶか試験されているような気持ちになってしまうのだとか。

「何のヒントも与えず、相手が何と答えるか試している状況です。たとえば毎日が試験だったらイヤになりますよね? それと同じで、すぐ『なんでもいい』と言われるとイヤになってしまいます」(タカハシさん)

「みんなそうだよ」「普通はそうするよ」

 男性と意見の食い違いが起こったとき、こんなふうに言っていませんか? これを言われた男性は、これ以上話し合いをする気持ちをなくしてしまうのだとか。

「『普通』や『常識』なんて人それぞれです。なのに、自分の価値観を一方的に宣言してしまっている。これでは議論はストップしてしまいますよね。こうなると男性はうんざりしてしまうはず」(同)

「自分にご褒美」

 少し高価な買い物やちょっとした贅沢をするとき、ついこう言っていませんか? これは男性を一歩引かせてしまうのだとか。

「女性同士だと、『それどうしたの?』『仕事がんばったからそのご褒美に買ったの』などと、買い物の理由がコミュニケーションになる場合がありますよね。でも、男性相手には逆効果。浪費癖やお金のかかるイメージを感じて引いてしまいます」(同)

「愛され○○」

「愛されファッション」「愛されメイク」など、女性誌でよく見かける言葉ですが、これを鵜呑みにしていませんか? これは男性にとっては理解しがたい表現。

「キャッチコピーとして流行していますが、それは女性の中でしか通じない言葉だと思ってください。男性はこれを聞くと『愛されるために何で自分のファッションを気にするの? 相手への思いやりを持った方がよっぽど愛されるでしょ』と違和感を抱くのです。もしこの言葉が載っている雑誌や書籍が部屋にあるなら、男性の目に付く前に片付けておきましょう」(同)

「今度、飲もうよ」

 ちょっと気になっている男性に対して、こんなふうにアピールしていませんか? これは男性側からすると「俺は脈なしなんだな」と判断されてしまうのだとか。

「女性は『あなたと飲みに行きたい』という好意を伝えていると思いがちですが、男性にとって『今度』はあくまでも社交辞令。日取りを決めるなど、もっと具体的な目標がないと手ごたえを感じられない生き物なのです。もし相手に好意があるなら、『○○が食べたいので、食事に行こう』や『○日が空いているので、飲みに行こう』くらい分かりやすくアピールするといいと思います」(同)

 タカハシさんはコピーライターという職業柄、「どういう言葉で伝えるのが適切か」ということを常に考えているそうです。

「文法が正しくないとか、言葉が乱れているとかよりも、伝える相手に合わせた言葉遣いをするというのが肝心。実はこれ、相手のことを思いやるという点では恋愛にも通ずることなのです。今話している相手の気持ちを考えて会話をすれば、おのずといい言葉遣いになるはずですよ」(同)

 なるほど、やはり恋愛は『相手を思いやる気持ち』が大切ということかもしれませんね。

(田中結/プレスラボ)
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ライター

田中結

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