詰問やメールの連投はNG！ 浮気して

去った恋人を本気でとり戻したいときは？

　ある日、恋人が浮気して自分のもとから去ってしまった…、ショック！ でも、そのまますんなり別れを受け入れるなんてできるはずありません。願わくは、もう一度恋人の気持ちを取り戻したいけれど、そんなときどうすればいいの？ これまで2000件以上の男女トラブルを解決に導いてきた、恋愛アナリストの坂田陽子さんにお話を伺いました。

「苦しい気持ちはよく分かりますが、ここは冷静さを保ち、取り乱さないことが肝心。感情を抑えきれず爆発させたり物を投げつけたりしようものなら、たいていは引かれてしまいます。ここで耐え忍んで冷静になれるか否かが、今後の展開に大きく影響するのです」（坂田さん）

　坂田さんいわく、感情的になって余計に相手の気持ちを離してしまうのは得策ではないとのこと。

詰問やメールの連投はNG!

「浮気が発覚してすぐに相手を問い詰めたり、メールの連投などはしないこと。相手の気持ちはすでに浮気相手にいっていますから、そんなときに未練たっぷりのメールを送っても逆効果です。ここはとにかく面倒なヤツと思われないようにしましょう」（同）

　では、そこをぐっと堪えて確実に恋人を取り戻すためには、何をすべき？

「恋人を取り戻す作戦の基本は、相手に『あ、惜しいことしたかな』と思わせること。浮気相手より自分のほうがイイ女・イイ男であることを証明し、たとえ恋人を取り合う結果になっても、『最終的に落ち着ける場所はここ（自分）だ』と思わせることが重要なのです」（同）

　なるほど。本当の意味で恋人を取り戻すためには、ときに長期戦も覚悟しないといけないということなのかも。

まずは落ち着いて、分析を!

「深呼吸でも冷たいシャワーでも構いません、自分を落ち着かせることに成功したなら、次にやることは『分析』です。趣味嗜好であったり、好奇心であったり、魔が差したり…浮気をする理由は様々ですが、いずれにしても『なぜ彼（彼女）が他の人のところに走ったのか』を考えることが重要です。思い当たることを書き出してみましょう。これもつらい作業ですが、ここで絶対に『だから私はダメなんだ』とか『あのときああしていたら…』など自虐的になってはいけません。目的はあくまでも相手との関係を修復するための材料を探ること。後悔をする作業ではないことを肝に銘じて行いましょう」（同）

　なにごとにおいても状況分析は基本中の基本。それは恋愛においても変わらないようです。

「次に、自分を磨きましょう。コミュニケーション力が弱いと感じたら、スクールに通ったり、笑顔を作る努力をしたり、外見を磨くためにメイクの勉強をしたり、ファッション情報を調べたり…今まで自分に足りなかった部分を積極的に磨いてみて。成長した姿や美しくなった自分を相手に見せてからが、本当の勝負です。長い時間がかかるように思われますが、別れてすぐに相手を追いかけるよりも、地道な努力を怠らないことのほうがはるかに成功率は高いはずです」（同）

　焦って感情だけで動くのではなく、冷静に自分を見つめ直す期間も必要ということですね。そして、浮気をした本人はもちろん、浮気相手との駆け引きもときには重要。

話し合いは三者で、必ず人の多い場所で

「もし、恋人や浮気相手と話し合う場が設けられたときは『三者』で行うようにしましょう。その際は、必ず人の多い場所で行うこと。閉鎖された空間では冷静な話し合いができず、相手側に主導権を握られる可能性もあります。また、すぐに話し合いを設けるのではなく、いったん知らないフリをして泳がせておき、本人や浮気相手の弱みを握った所でタイミングよく乗り込むのも有効。そのうち浮気相手と勝手に別れてくれればいいのですが、浮気相手が自分の恋人を振るのでなく、自分の恋人が浮気相手を振るような状況にもっていくことができればベストです。そのためにも自己分析や自分磨きが重要になるのです」（同）

　たしかに、ただ別れさせるだけではなく、どのように別れさせたかも今後の関係に影響してきそう。

「ちなみに、男性はその場限りでも楽しければいいやという思いで浮気をする人が多いですが、女性はその逆で、浮気を継続するにつれて浮気相手に感情移入してしまう可能性があります。『女の浮気は本気』とも言いますから、男性が彼女に浮気をされたときはより早めの行動が大事。あらゆる手段で浮気相手の情報収集をし、自分と異なる点、自分に足りない点は何か洗い出してみてください」（同）

　恋人に浮気されたとき、冷静に作戦を練り、自発的に自分のもとに戻ってきたくなるような環境を整えることがいかに重要かよく分かりました。もしもそれを望むならば、焦る気持ちを抑えてゆっくりと急ぎ、確実に、今までよりも良い関係となる形で最愛の人を取り戻しましょう！

(池田香織/verb)

初出 2012/10/30