ヒトメボ

ファイナンシャルプランナー

八ツ井慶子

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 女性の皆さんは、気になる男性の年収が自分より低かったらどう思いますか? なかには、少し気持ちが冷めてしまう人もいるのではないでしょうか。年収は恋人や結婚相手を選ぶ上で無視できない要素だと思いますが、実際のところ、今の未婚女性が結婚相手に求める理想の年収はどのくらいなのでしょうか? そこでヒトメボ女性読者を対象に「結婚する男性に求める理想の年収」を調査しました。(有効回答数:69人)

Q. 結婚する男性に求める理想の年収はどのくらいですか?

200万円以上~300万円以下:1人 1%

301万円以上~400万円以下:7人 10…%

401万円以上~500万円以下:8人 13…%

501万円以上~600万円以下:19人 27…%

601万円以上~700万円以下:18人 26…%

701万円以上:16人 23…%

 アンケート結果から7割以上の女性が、男性の年収が500万円以上であることを理想としていて、さらに5割近くが600万円以上を求めているということがわかりました。

 しかし、厚生労働省が算出した「人口動態統計」(2011年度)によると、男性の平均初婚年齢が「30.7歳」で、国税庁が算出した「民間給与実態統計調査」(2010年度)によると、それに該当する30~34歳の平均年収は432万円。つまり7割以上の女性が、30~34歳の男性の平均年収から68万円以上も高い年収を望んでいるということが分かりました。ファイナンシャルプランナーの八ツ井慶子先生。この結果をどう分析しますか?

「『理想の暮らし』という質問ですから、平均以上を望む声が多いのは当然。でもこの結果を現実的に考えると、やはり少し高望みしている印象は受けます。最新の統計で男性の全世代の平均年収が507万円ですから、600万円以上と言っている女性たちは、それだけで日本に住む男性の半分を『理想の相手』として見ていないことになります。

そこからさらに、婚活女子が結婚相手の条件でよく挙げる『高身長』、『中肉中背』といった外見的要素が備わった男性に絞ると、おそらく1/4程度以下になってしまいます。一握りの男性に、半数近くの女性が群がっている構図が見えますね」(ファイナンシャルプランナー・八ツ井慶子さん)

 あくまで理想の年収とはいえ、現実とのギャップはかなりあるようです。さらに、読者に理想の子供の人数、結婚後の理想の暮らしを聞いたところ以下のような結果に。

Q. 子供は何人欲しいですか?

1人欲しい:9人 13.0%

2人欲しい:42人 60.8%

3人欲しい:12人 17.3%

4人欲しい:2人 2.8%

いらない:4人 5.7%

Q. 結婚後の理想とする暮らしに当てはまる項目を教えてください。(複数選択可)

1位:自分も仕事をしながら家庭を切り盛りする 40票

2位:子供は大学進学させる 39票

3位:マイカー所持 36票

4位:年に一回は海外旅行をする 22票

5位:自分は専業主婦でいる 21票

6位:都心部にマイホーム 15票

 この結果から、多くの女性が思い描く理想の暮らしとは「子供は2人。大学に進学させて、マイカーを持つ」という具体的な未来図が覗えます。では、実際にそのような暮らしをするには、現実的にどのくらいのお金が必要なのでしょうか?

「子供2人が中学まで公立に通い、高校大学と私立の学校に進学するというのを目安に目算すると、世帯年収が600万円程度必要でしょう。また、子供2人を大学進学させて、マイカーを所持するには700万円、さらに年に一回一人あたり10万円程度の海外旅行をするとすれば、多めにみて世帯年収が800万円はないと厳しそうですね」(同)

 4位までの理想の暮らし全てを満たすには、理想の年収の過半数を占める500~700万円世帯でも厳しいということなんですね…。でも、八ツ井先生には理想を叶えるには対策方法があるとのこと。

「アンケート結果で『自分も仕事をしながら家庭を切り盛りする』が1位に挙がっていましたが、これはこれからの時代の夫婦にとって賢明だと言えますね。なぜかというと、奥さんが専業主婦で、夫が年収700万円稼ぐ家庭の世帯年収よりも、男性が400万円、女性300万円稼ぐ家庭の方が、税金負担が安く済むため、手取り額が高くなるのです。そういう観点で考えると、『共働きで700万円稼ぐ家庭』というほうが世帯年収的にも上で、男性が700万円で女性が専業主婦という家庭で暮らすより、理想の暮らしを実現しやすいでしょう。

 もちろん子育てをしながら、仕事をするというのは大変で負担の大きいものですが、同時に、仕事を辞めてしまったことを後悔する女性の相談を受けることも少なくありません。ですから、女性には無理のない程度で働き続けて欲しいと思いますね。そうすることで、読者のアンケートで挙がったような理想の暮らしがぐっと現実的になるのではないでしょうか?」(同)

 先に述べた「理想と現実とのギャップ」は、夫婦共働きというライフスタイルを選ぶことでその差を少し埋められるのかもしれません。女性の皆さん、八ツ井さんの指摘はどのように響きましたか?

(冨手公嘉/verb)
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ライター

冨手公嘉

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