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2012.08.14
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2012.08.14
「パーソナルスペース」は人種の違いや居住空間の違いによって異なるそうですが、同じ日本人同士でも異なるものなのでしょうか。そこで今回は、国際パフォーマンス研究所代表の佐藤綾子先生に「日本人のパーソナルスペース」について教えていただきました。
密接距離 男性60cm、女性58cm(プロクセミックス理論:0cm~45cm)
私的距離 男性72cm、女性69cm(同上:45cm~120cm)
社会距離 男性89cm、女性107cm(同上:120cm~350cm)
公共距離 男性108cm、女性118cm(同上:350cm以上)
「まず、男女の距離の違いに注目しましょう。男性は、公共距離と密接距離の差が48cm、一方、女性は60cmとなっています。男性は相手が誰であろうと、そこまでお互いの距離を気にしません。しかし、女性は知らない人には必要以上に近づかないけれど、親しくなれば男性以上に近づきます。つまり、女性は男性以上にお互いの距離に敏感だということ。つまり、公共の場では男性が自分の距離感で女性に近づきすぎると嫌がられる…ということも考えられますね」(国際パフォーマンス研究所代表・佐藤綾子先生)
なるほど。確かに男性の方が相手に近いというのはイメージできます。男性は知らない女性に対して必要以上に近づいてしまうことがあるんですね。これは、気を付けた方がいいかもしれません。
また、この調査では、年収差によるパーソナルスペースの違いも明らかになったとか。調査区分は年収600万円未満、年収900万円未満、年収900万円以上の3つ。ここでも、大変興味深い調査結果が出たそうです。
「年収900万円以上の人は、それ以下の人に比べて公共距離が4cmも大きいんです。この理由は、外国人のパーソナルスペースが広いのと同じで、大金を持っていることで他人に対しての警戒心が強くなるからです。また、所得が大きいほど住んでいる家が広いですよね。そういった、生活スペースの広さも個人のパーソナルスペースに大きく関わってくるようです」(同)
年代別に見ると、20代から60代ではほとんど差はありませんが、10代(16歳~19歳)だけ男女ともパーソナルスペースが狭いという結果が出たそうです。このデータについては、「あくまで私個人の見解ですが、10代は体力に自信があり、お金もあまり持っていませんから、他人への警戒心が薄いのではないでしょうか」と佐藤先生。
様々な要素が考えられるパーソナルスペースの違いですが、国や文化の違いだけでなく、収入や居住空間の広さも密接に関係してくるんですね。相手によって距離感を変えてみることも、周囲と上手にコミュニケーションを築く大事な要素と言えそうです。
(坂井あやの/verb)
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