ヒトメボ

カウンセリングサービス所属カウンセラー

鶴園みあ

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 婚活を続けているうち「婚活疲れ」に陥り、かえって結婚から遠ざかってしまうことがあるのだとか。その原因や対処法について、婚活事情に詳しい心理カウンセラーの鶴園みあさんにお話を伺いました。

「『婚活疲れ』を相談しに来る人は、ここ数年で増えていますね。性別でいうと、男性より女性のほうが多いのではないでしょうか。理由としては、女性は出産などの関係で、男性以上に年齢を意識することが多く、結婚に対してタイムリミットを感じていること。そのために、『急いで結婚しなくちゃ』というプレッシャーを絶えず感じて、婚活疲れに陥りやすいようです」(鶴園さん)

 婚活といえば、結婚相談所やお見合いパーティーなどをイメージしますが、そういった場ならではの影響もあるのでしょうか?

出会いの機会が多い分、そこまで好きでもない人に何度もフラれる

「結婚相談所は『カップルを成立させること』が目的ですから、そのために積極的にお見合いをしたり、パーティーに参加することを求めます。結果、多くの人に出会えるのですが、そこに落とし穴があるんです。すごく好きな人がいてフラれるのならまだしも、自分がそこまで好きでもない相手にフラれることも多い。そんなことが一度に限らず数回続いたら、気持ちが滅入ってしまいますよね」(同)

 たしかに何度も続くと、自分自身を全否定されているような気がして、次の出会いに積極的になれなくなりそうです。

出会いの機会が多い分、どんどん高くなる理想

「相手に求める理想がどんどん高くなっていくのも婚活中の特徴です。つまり、不動産選びと同じ。最初は必要最低限の物件を探していたものの、色んな物件を見るうちに条件が具体化されて、求めるものが多くなっていくんです。『やっぱり年収はこれくらいがいい』、『こんな雰囲気がいい』などと、次第に理想が具体的な要望に変わっていくため、『もっといい人がいるんじゃないか?』という気持ちに歯止めがきかなくなるんです」(同)

 そんな理想の人はなかなかいるものではないですから、その結果、婚活が長引いてしまうそうです。こうした「婚活疲れ」に陥りやすい人には、次のような特徴があるのだとか。

なんでも真面目に、そして一生懸命に取り組む完璧主義者

「こういうタイプの人は、書籍やネットに書かれていることや、結婚相談所などで教えられる、『婚活ノウハウ』に非常に忠実に、そして、とても一生懸命取り組みます。でも、何においても言えそうですが、あまり真面目に頑張りすぎるのは、『息切れ』のもとです。また、自分に完璧を求める人は相手にも完璧を求めがち。そのために、なかなか『この人!』と決められません」(同)

世間の価値観を気にする人

「お相手を選ぶ際に『自分が好きかどうか』で選べばいいものを、世間で言われている『こういう人が理想』という既成概念に惑わされがち。その結果、誰を選べばいいのかわからなくなったり、理想が高くなりすぎたりして、なかなか結婚に結びつかない、ということが起こりえます」(同)

自分に自信がない人

「特に結婚相談所などで婚活をされていると、自分の条件に合った人が見つかっても、その人から断わられる、ということは多々あります。それは単に、たまたま相手の好みに合わなかっただけ、縁がなかっただけ、と考えればいいのですが、自分に自信がない人は、断わられるたびに『私に魅力がないからだ』と必要以上に自分を責め、傷つきます。また、自分に自信がない人は自分の不完全さを埋め合わせるために、パートナーには、その分多くを求めがちです。結果、理想が高くなりすぎて、結婚から遠ざかってしまいます」(同)

結婚しないと幸せになれないと思っている人

「このタイプの人は、結婚していない今の自分を否定し『結婚することで、今とは違う自分になろう、今とは違う人生を生きよう』という思いで、婚活に熱心に取り組みます。しかし、こういった自己否定や現状否定を動機とした努力はとても苦しく、しんどいものになりがち。さらに『結婚というものに幸せにしてもらおう』、『結婚相手に、幸せにしてもらおう』という他力本願から、当然結婚や結婚相手に求めるものは多くなり、理想も高くなりがちです」(同)

 これらの特徴に多く当てはまる人ほど、「婚活疲れ」に陥りやすいそう。そうならないためには少し肩の力を抜いたほうがいいのかもしれません。

視野を広げて魅力をアップ!

「婚活をしている人は、寝ても覚めてもそれだけに頭がいきがち。結婚に振り回され、いつもそのことばかり考え、疲れてドロドロになっていると、どんどん自分の魅力が減っていきます。魅力のない女性には、いい男は寄ってきません。まずそのことに気づくことが大事。そうならないためには、自分が打ち込めるものを見つけたり、ふだん行かないような場所に行って、視野を広げることが必要です。ポイントは『婚活をがんばりすぎないこと』、『今の生活を楽しむこと』、『妄想力を上手に使うこと』の3つです。

 結婚をゴールとせずに、結婚の先にどんな生き方があるのか? どんな生活がしたいのか? という視点を持ちましょう。嘘みたいに聞こえるかもしれませんが、いい結婚生活を送っている妄想も効果があるんですよ。人間は自分の潜在意識や無意識を汲み取り、イメージした自分になる能力を持っています。その力を利用することで、内から出る魅力が増すこともあります」(同)

 婚活もつまるところ恋愛と同じ。完璧を求めすぎず、世間に振り回されすぎず、少し余裕をもって取り組むぐらいがちょうどいいんですね。「ちょっと疲れちゃったな」という方、ぜひ、参考にしてみてくださいね。

(船山壮太/verb)
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ライター

船山壮太

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