ヒトメボ

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公園の砂場や海水浴場でおなじみの遊び「山くずし」。棒が倒れるまで周りの砂を取り除いていくだけの単純なゲームですが、シンプルゆえにルールについて疑問を感じたこともあるでしょう。今回は「山くずしのルールについて子ども心に感じていた疑問」をヒトメボ読者に聞いてみました。

少ししか取らない人が有利

「友人はいつもほんの少ししか砂を取らなかったが、大抵その後の人が棒を倒して負け。少ししか取らなかった人が勝者になるのは納得いかなかった」(静岡県・40歳男性)

「ラストの前の人は指先でほんのちょっとしか砂を取っていなかった。負けた人は『最後のやつ、全然砂取ってなかったじゃないか』と文句を言っていた」(鳥取県・37歳女性)

リスクを避けてほとんど砂を取らなかった人ほど負けにくいことが多いのが山くずし。ゲームバランスがおかしいと考える人がいても仕方がなさそうです。ちなみに、たくさん砂を取った人が損をしないようにするためか、「砂を多く取っていた人が勝ち」というローカルルールもあるようです。

山ではない場所から砂を取る人がいる

「山が小さくなってきたとき、周りをぐるっと囲むような感じで砂を取った人がいた。海辺で遊んでいたので山の周りも砂。実際は山から取った砂はほとんどなかった」(千葉県・39歳男性)

「山から取るように見せて、実は手前をちょっと掘るような感じで取っていた。棒から離れたところをずっと掘ってたら負けないよねって思ってしまった」(滋賀県・39歳女性)

砂の上に砂山を作ることが多く、多少の誤魔化しが利いてしまうゲームではありますが、一緒に遊んでいる人にバレている時点で全く誤魔化せていないので、正々堂々と戦いたいものです……。

真っすぐではない棒が使われる

「ちょうどいい棒がなかなか見つからず、微妙に曲がった棒で遊んだ。山の上から棒を立てたが、真っすぐにならず不公平さを感じた」(神奈川県・35歳男性)

「近くに曲がった棒しかなかったので、仕方なくそれを使って遊んでいたが、ちょっと砂を取っただけで倒れてしまうし、間違えて触って倒してしまうこともあった」(広島県・42歳男性)

山くずしは砂と棒があれば遊べる手軽なゲームですが、ちょうどいい真っすぐな棒を見つけるのは意外と難しいものです。真っすぐな棒がないからと妥協して曲がった棒を使うと、難度が上がるうえに、棒の向きなどによっては不利になる人が出ることもあります。

棒が完全に倒れなかった場合の判定が難しい

「棒が完全に倒れずに、少しだけ傾いて止まったことがあった。自分はセーフだと思ったが、負けだという人もいてもめた」(神奈川県・42歳男性)

「砂を取ったときに棒が完全に倒れず、傾いて止まることがある。どこまで傾いたらアウトなのか疑問に思った」(京都府・35歳男性)

一般的には「棒が倒れたら負け」というのがルールですが、問題はどの時点で「倒れた」と判断するかです。「棒の上部が地面に触れたら」という人もいれば、中には「ある程度傾いたらアウト」という厳しい基準の人も。始める前に話し合っておかなかったせいで、喧嘩になることもありましたね。

一手目から勝負に出られてしまう

「みんなで長く楽しむのが目的のはずなのに、いきなりぎりぎりまで砂を取った人がいた。ルール上のペナルティーはないが、すぐに勝負が着いてしまって盛り上がらなかった」(兵庫県・40歳男性)

「最初の人がいきなり棒ぎりぎりまで砂を取った。残りの人はそこを避けて少しずつ取るしかなくなった。その人だけはドヤ顔を決めていたけど」(東京都・44歳男性)

ルール的にはどれだけ砂を取ろうと、棒が倒れなければ問題はありません。ただ、みんなで楽しむゲームだと考えると、いきなりぎりぎりまで砂を取ってしまうような行為は、場を荒らすことと同じなので、控えてほしいと思っていた人は多いようです。

ルール自体はとても単純で簡単な山くずしですが、単純だからこそイレギュラーへの対応策がなく、子ども心にルールに関する疑問を抱いた人も少なくないようです。もっとも、遊び方についての意見の食い違いで喧嘩になった子ども時代も、思い返すとすっかり懐かしいものですけどね。

(藤野晶@dcp)
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ライター

藤野晶@dcp

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