ヒトメボ

恋愛科学カウンセラー

荒牧佳代

  • twitter
  • facebook
  • line
  • はてなブックマーク
  • コメント入力フォームに移動する
  • 評価フォームに移動する
読了時間:約4分

 デートの約束をとりつけられなかったり、欲しいものがあってもおねだりできなかったり…。このお願い下手、どうにかならないものでしょうか? 恋愛心理カウンセラーの荒牧佳代さんにお話を伺いました。

「人にお願いごとをしたり、なにかを受け入れてもらいたいときは、ちょっとした『駆け引き』も必要です。交渉事が上手な人は、無意識に人の心理をつく行動を起こしているものですが、日頃から人との交渉事が苦手という方には、『ドア・イン・ザ・フェイス』がオススメ。これは恋愛シーンにおいても十分に使える心理テクニックです。デートに誘ったりおねだりすることが苦手な人は、こうした駆け引き術を使ってみてはいかがでしょうか」(荒牧さん)

 さて、恋の駆け引きにも活かせる心理テクニック、『ドア・イン・ザ・フェイス』とは?

相手に「ノー」と言わせてからが勝負!

「心理学上では『シャット・ザ・ドア・イン・ザ・フェイス』と言って、『門前払い』という意味。相手が絶対に断りそうな大きなお願いを最初に突きつけて、相手に一度拒否させてから次に小さな要求をするというものです。人は大きなお願いごとをされると拒否したくなりますが、断ると申し訳ないという気持ちが生まれます。その隙にレベルを下げたお願いごとをすると、心理的に、お願いする側が『譲歩』したように見えるのです。すると『相手が譲歩したのだから、こちらも譲歩しなければ』という心理がお願いされる側に働き、結果的に小さなお願いごとを承諾してもらいやすくなる、という理論です。恋愛に置き換えると、下記のような使い方ができるでしょう」(同)

例1:合コンで気になる女性に対して

大きなお願い「俺と付き合おうよ!」

(女性)  「えー無理!」

小さなお願い「じゃあ、今度みんなで遊びいこうぜ」

(女性)  「それならOK!」

例2:付き合っている彼氏に対して

大きなお願い「グッチかプラダのバッグ買って!」

(彼氏)  「う~ん(ちょっと高いなぁ…)」

小さなお願い「じゃあカードケースならいい?」

(彼氏)  「それならOK!」

おもしろおかしく、反論させる余地を与えること!

「例1のテクニックは、『自分に興味を持ってもらっている(自分が今優位に立っている)』と相手が認識しやすいので、最近恋愛がご無沙汰の人や恋愛体質(恋に恋するタイプ)など、恋に飢えている人に対して使うと、特に有効です。また例2は、1回では効果を示さないかもしれませんが、何度もこの件を笑い話として言うことによって、『この値段ならいいかな?』と彼氏に思ってもらいやすくなります。策略的ではありますが、どうしても欲しいプレゼントがあるときの秘策として使ってみてはいかがでしょう(笑)」(同)

 なるほど。一度断らせることで、相手を優位に立たせて気持ちよくすると同時に罪悪感を与える、それで、こちらの要求が受け入れられやすくなる…というわけですね。ということは、告白して「NO!」と言われても、この手を使えばまだチャンスは残っているとも考えられますよね。

<使うときのコツ>

「大きなお願いをするときにあくまで冗談めかして、おもしろおかしく相手に反論させる余地を与えること。笑い話のようなニュアンスで伝えることがポイントです。ここであまり真剣に言うと、ただ引かれてしまうので注意を。相手の表情をしっかり読み取りながら、リアクションを待って『無理だよ!(笑)』と笑いながら言われたら、すかさず小さなお願いをしてみましょう。ちなみにこのテクニックを使うのに特に向いているのは、次のようなタイプです」(同)

★何度も挑戦できる心に余裕がある人

★会話で場を盛り上げるのが得意な人

 ちなみに、

★自分の意見や気持ちを主張するのが苦手な人

★ゆっくり時間をかけて人間関係を深めていきたい人

 には、「ドア・イン・ザフェイス」とは反対の、小さなお願いから大きなお願いにステップアップする「フット・イン・ザ・ドア」という心理テクニックのほうが有効だとか。

 「駆け引き」というと聞こえがよくないかもしれませんが、時と場合によって使い分けることでその恋は成就するかもしれませんよ!

(坂井あやの/verb)
  • twitter
  • facebook
  • line
  • はてなブックマーク

評価

ハートをクリックして評価してね

評価する

コメント

性別

0/400

comments

すべて見る >

ライター

坂井あやの

verb

あわせて読みたい