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2015.09.21
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「生き方は顔に出る」などと言われ、年を取るにつれて良い顔になる人、またその逆の人もいますよね。どうしてなのでしょうか? そこで、人相がどのように作られるのか、日本心理教育コンサルティング代表で人相心理学に詳しい櫻井勝彦さんに伺いました。
「私たちは、顔を見て、その人の職業を予想することがありますよね。政治家っぽいなとか、保母さんかな? とか。そして、その予想はあながち外れていない。同じ職業で人相が似てくるのは、その人たちが仕事に必要な共通の思考を持ち、その思考から発生する感情や業務上の必要性によって共通の表情を作っていて、それが習慣化しているからです。
つまりは、同じ表情を繰り返すことで、しわができたり、筋肉が発達したり、逆にたるんだりして顔に染み付いていくのです」(櫻井さん、以下同)
では、そうした内面の影響は顔のどんなところに出やすく、表情として染み付きやすいのでしょうか?
「普段から怒りやすい、不満を持ちやすい、相手に対して威嚇や拒絶の態度を取りやすい人は、眉間に力を入れ、相手を睨みつけるような表情になりがちなので、眉間にしわができ、幅も狭くなります」(同)
「例えは、店員が客に『どうしましたか? 何かお探しですか?』などと聞くときは、眉を全体的に上に上げます。これは相手に対して心を開くとき、また開いてほしいときにする表情です。普段から、心をオープンにし、他人に対して、何かをしてあげたいという気持ちや態度を持ちやすい人は、眉と目の間が広くなります」(同)
「人は『負けないぞ』という気持ちを持つとき、上がり眉になります。ですから、スポーツ選手やここぞというときに勝負強い人は上がり眉の人が多いように思います。やはり普段から人に負けたくないという気持ちを持っているのでしょう。また逆に、マイナス思考になりがちだったり、人の言うことを何でも聞いてしまうお人好しの場合、普段から困った顔をしがちなので、眉は下がります」(同)
「いつも笑っていると上まぶたの部分が丸くなり良い笑顔の印象を与える『月目』と呼ばれる目になります。一方、普段から人を見下したり、値踏みをするような視線をしていると、上まぶたの部分がまっすぐになり、下まぶたの部分が丸くなります」(同)
「普段から不満や反発心などを持ち、挑発的な目をしていると、黒目の位置が上に上がり三白眼になります」(同)
「不満があるとき、我慢をしているとき、また厳格な人は、口角が下がります。口角が下がると頬の筋肉や皮膚が引っ張られ、法令線も深くなっていきます」(同)
同じ表情を繰り返すことで、しわが刻まれるだけでなく、目の形や黒目の位置まで変わるとは驚きです。ところで、どのくらいの期間で、顔に表情が染み付くのでしょうか?
「年齢などによる皮膚や筋肉の状態、特定の表情となる頻度にもよりますが、早ければ1週間程度で表情は顔に染み付きます。昔から『40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持て』という言葉がありますが、私の見立てでは10歳くらいの子どもでも、普段している表情がそのまま顔に染み付くことがあるように思います 」(同)
一度表情の染み付いてしまった顔は変えられるのでしょうか?
「変えられますが、やはり、年齢による顔の状態やどのくらいの期間で染み付いたものなのかによって、変えるのに時間がかかります。 例えば、怒りっぽい人が、普段から怒った顔になってしまった場合、それは、性格が関係しているので、怒りっぽい性格を直さなければその顔はなかなか変わらないかもしれません。特に怒り顔は、笑顔よりも多くの顔の筋肉を使い、顔が緊張した状態になるので、よりその表情が染み付きやすいと言えます」(同)
なるほど、確かに怒ると顔がこわばってなかなか戻らないときがありますよね。でも、性格を変えるのは難しいですよね。
「そうですね。なので、もし、望まない表情が染み付いてしまった今の顔より、もっとやさしい顔になりたいと言うのなら、自分がやさしい気持ちや嬉しい気持ちになれるものに触れる機会を増やすことをおすすめします。ペットや子どもなどの愛らしいもの、自分が好きなものに触れると、人は自然に笑顔になりますよね。
また、私たちは身近な人の影響を受けやすいので、なるべく普段から自分が良いと思う人のそばに行くようにしましょう。そうして良い感情を持ち続けることができれば、自然にそれが顔に反映されていきます」(同)
やはり生き方は顔に表れるのですね。笑顔など良い表情が染み付いた顔になるように普段から、明るく楽しい気分でいたいものですね。
(鳴沢ことみ/コンセプト21)初出 2014/3/10
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