0
0.0(0人が評価)
2016.02.25
0
0.0(0人が評価)
2016.02.25
すっかり定着した感がある「ショタコン」という言葉。最近では、ショタをテーマにした作品も増え、高らかにショタ好きを公言する人も増えている様子。とはいえ、まだまだショタコンについてよく分からない方も多いかもしれません。今回はショタコンについて、日本大学法学部新聞学科の教授・小林義寛さんにお話を伺いました。
「ショタコンの定義は様々ですが、かなり大雑把に言えば『小学生くらいの男の子にどうしようもなく萌えてしまう』こと、あるいはそういう人のことです。これは一部ではよく知られた話ですが、ショタコンという言葉は1980年に創刊されたアニメ雑誌『ふぁんろ~ど』(現『ファンロード改』)の読者投稿コーナーから生まれました。
少女を好きな男性がロリコンと呼ばれるのに対し、少年が好きな女性の名称はと問われた当時の編集長が答えたのが、“ショータローコンプレックス”。ショータローとは、『鉄人28号』に出てくる主人公・金田正太郎のことで、半ズボンの似合う少年の代表格として挙げられました。
ここから派生して、いつしか『ショタ』という言葉が単独で『少年』を指すようになり、最近では『ショタコン』を単に『ショタ好き』と呼ぶ人も増えています」(小林さん)
小林さんは、1995年に行われた初めてのショタ専門の同人誌即売会『ショタケット』にも参加されていたそう。会場には女性だけでなく、多くの男性の姿も見られたといいます。古くは三島由紀夫にも絶賛された小説家・稲垣足穂がテーマとした少年愛の空気と、新しく生まれたショタコンという文化が混ざり合ったイベントだったようです。
意外にも古い歴史のあるショタコンの世界。まずは、ショタの分類とその魅力についてご紹介します! 一口にショタと言っても、その魅力は十人十色。ショタ好きとしては、簡単にカテゴライズできるものではありません。しかしここではショタコン初心者に魅力を伝えるため、あえてざっくりとタイプ別にご紹介します。
【特徴】
【代表的なキャラクター】
【セリフ例】
「僕ね、おねえちゃんといると、すっっっごく楽しいんだ(超絶スマイル)」
「きっとね、僕が悪い子だからいけないんだ。お父さん…、僕のこと嫌いなのかなあ」
【特徴】
【代表的なキャラクター】
【セリフ例】
「歳の差なんて知らねえよ。俺はお前が好きなんだ! お前は俺のものなんだよ!!」
「…なんだよ。どうして俺じゃ駄目なんだよ。こんなに好き…なのに…」
【特徴】
【代表的なキャラクター】
【セリフ例】
「大人なのにこんなのも解けないの? (ため息)これはこうして…って、聞いてる?」
「(小声で)…ありがと」
さて、ショタ好きは、ショタたちのどんなところに魅力を感じているのでしょうか?
「大人からすれば、子どもは心理動向がつかみやすく、経験が少ない存在。また自分の失ってしまったある種の”ピュアさ”を持っている存在です。本音を隠して生きる大人が、子どもたちを見て癒やしを感じるのは、ある意味自然な流れともいえます。特に少年の持つ不器用で真っ直ぐな生き方は、疲れた大人の女性を癒やす存在となり、ショタ好きを作り出しているのかもしれません」(同)
様々な背景が折り重なって拡大をつづけるショタ好き。ここで、ショタを一層楽しむための重要ワードをご紹介します。
ショタの重要アイテムといえば、いわずもがな半ズボンと、ふくらはぎあたりまで伸びた白ソックス。もちろんキャラ設定やシチュエーションによりますが、これらはショタに欠かせない基本装備、むしろ正装と言っても過言ではありません。人によっては、サスペンダーやワイシャツにつける太めのリボンも必須となります。
女の子のような見た目の男の子のこと。本人が望むか否かは別として、最近で言うところの、男の娘(おとこのこ)のように、女装をしていて完全に女の子のような外見をしていることもあります。コアなファンの多いカテゴリです。
「ショタ好きの心理的背景はもろもろありますが、あくまでショタコン自身の目線からすると、重要なのは見た目の子どもらしさです。たとえば『名探偵コナン』のコナンくんは、見た目は小学生だけど中身は高校生の探偵。彼の思考や感情には、子どもらしい純粋さはありません。しかしコナンものもまた、以前から人気の作品です。これは、ショタコンにとって大事なのは、あくまでも見た目の子どもらしさと言えます」(同)
つまり、少年らしい姿という取っ掛かりさえあれば、誰でも十分にショタを楽しめるということ。まずは難しいことを考えず、日常の癒やしとして自分好みのタイプを見つけるところから始めてはいかがでしょうか。
(小林妙子)初出 2014/2/1
0comments