ヒトメボ

臭気判定士・臭気対策アドバイザー

石川英一

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読了時間:約4分

 ブーツといえば、冬の女性の足元を彩る定番アイテム。とはいえ、悩ましい問題も……。たとえば、彼氏や友人宅にお邪魔したとき、居酒屋でお座敷に上がったとき、足元からプ~ンとおかしなニオイを漂わせてしまったことは? いろんな意味で頭がクラクラする、その原因と対策について、“においの探偵”こと、臭気判定士の石川英一さんにお話を伺いました。

ニオイの原因は…? 「ガサガサかかと」は黄色信号!

「ブーツを履いた足が臭うのは中の通気が悪くなっていることが原因です。特に足の裏は身体の熱と水分を放出するための器官なので、密封状態になることでたくさんの汗が出てそのまま溜まってしまいます」(石川さん)

 たしかにブーツの場合は特に、脱いだあとのモワーンとした温かくて湿った感じがいっそう強いですよね。

「また、角質が溜まっている足裏にはガサガサしている部分に汗と脂が入り込みやすくなります。元々どんな女性でも足の裏には約20万個以上もの菌が棲みついているのですが、その皮膚の常在菌と汗とが混ざり合うと、イソ吉草酸という悪臭物質が発生しガスとなり、最悪の場合、納豆のようなニオイがするようになります」(同)

 何もそんなニオイじゃなくて良かったのに……。冬の女性のもうひとつの悩みでもある「ガサガサかかと」は、「足のニオイ」の原因でもあったようです。こうしたニオイを予防するには足とブーツ、両方のケアが肝心だそう。

別のニオイで誤魔化さないこと!

「まずは足を殺菌してニオイの元を断ちましょう。入浴時に足を洗うとき、足指の間までよく洗い、角質も軽石などでケアしましょう。老廃物が溜まりやすい爪は短く切っておくことも忘れずに。通常はこれだけで大丈夫ですが、気になる人はパウダー状のフットケア製品でのお手入れをプラスしてください。香水や芳香スプレーには殺菌効果がなく、汗や脂と混ざっておかしなニオイになるのでNGです」(同)

 ニオイにニオイをぶつけても逆効果。そしてもちろん、これから出てくる汗にも対策を。

「ブーツの下にはソックスやタイツを合わせると素材が湿気を吸い取ってくれます。選ぶときは、ストッキングより厚手のタイツ、ナイロンソックスより綿やウールのソックスなど吸湿性の高いものを選ぶといいですね」(同)

 セクシーにきめていても異臭を放っていたら台無しですからね。また、ブーツそのものが臭くなっているときには?

とにかく殺菌と乾燥あるのみ!

「ブーツは中を乾かすのが何より重要。玄関が散らかるから、と下駄箱にしまっている人がいますが、下駄箱は空間が狭く、気密性もあるのでNG。できれば風通しのよいところでファスナーがあれば開けて乾かしましょう。今は、防臭・防湿機能付のブーツキーパーもあるので、それを利用したり、棒状にした新聞紙を入れるなどして湿気を取ります。1日履いたら2日休ませて乾燥させるのが理想ですね」(同)

 お気に入りだからといって、いつも同じブーツを履くのは厳禁!(毎日ブーツを履くためには最低3足が必要ということ……)

「革製のブーツなどクリーニングが難しいものは、ファブリーズなどの除菌消臭剤が効果的です。使い方は、表面的に吹きかけるのではなく、ブーツにシミができないか目立たないところで試してから、中が湿るまでたっぷり吹きかけ、完全に乾燥させるのがポイントです。素材に染み付いたり、繊維の中まで入り込んだ臭いもなくなります」(同)

 足もブーツも、とにかく殺菌と乾燥が大事なんですね。

*ブーツの中に11円*

「ブーツに11円入れておくのもおすすめです。10円玉は、銅イオンの働きにより細菌を殺菌して分解する効果があります。1円玉を一緒に入れておくと、異なる金属同士でイオンの移動が起こるので、より殺菌効果・抑制効果がアップします」(同)

 「今日デートだったの忘れてた! どうもそのあとブーツを脱ぐ流れっぽいのに……」なんてとき、もう着替えや消臭剤の準備も間に合わない緊急時のニオイ対策として、こっそり投入してみるのもいいかも。(くれぐれもお賽銭箱みたいにならないように)

 ちなみに最もニオイがキツくなるのは、革製で履き口が狭く、ふくらはぎもフィットして、つま先がとがっているタイプなのだそう。このタイプのブーツの持ち主は特にご用心くださいね!

(岡本のぞみ/verb)
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ライター

岡本のぞみ

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