ヒトメボ

ビジネス書作家

吉野秀

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読了時間:約5分

 待ち合わせに遅刻したり、記念日をど忘れしたり、そのときの対応によっては恋人を激怒させてしまうかもしれない失敗ってありますよね。こうしたピンチを上手に切り抜けるための言い訳術について、『最強の言い訳術――相手を黙らせる切り返しのポイント46』の著者で、ビジネス書作家、書籍出版プロデューサーとしてご活躍の吉野秀さんにお話を伺いました。

「言い訳は実際、『ごまかし』なのであまりいいイメージはないかもしれませんが、それ次第で場が和んだり、人間関係が円滑になったりすることもあるんです。また言い訳は本来、『過失・罪などを詫びる』『その場に応じて言葉を使い分ける』という意味を持っていて、悪いイメージがある一方、コミュニケーションにおいては必要なものなんです」(吉野さん)

 たとえ本当のことでも「関心がなかったので誕生日を忘れていた」なんて言ったりはしないもの。言い訳は人間関係を円滑にするための必要悪なのかもしれません。

「言い訳には、怒っている相手の攻撃性を『萎えさせる』ものや、相手を『感動させる』『納得させる』、問題を『すり替える』ものなど様々なパターンがあります。どのパターンにおいても相手を思って行動していることを伝えることが大切です。言い訳をする場面では、非があるのはこちらなので、開き直ったりふてぶてしい態度を取るのはもちろんNG。ただ、その場でしどろもどろになってしまうと、言い訳は上手くいかないので、申し訳ないという気持ちを込めつつも、堂々と言い訳をしたほうがよいですね」(同)

 たしかに、それでは話も伝わらないし、下手すれば痛くない腹を探られたり余計に刺激したりしそう…。さて、これらを踏まえ、恋愛にありがちなシチュエーションごとに最適な言い訳術を教えてもらいました!

彼氏の誕生日を忘れていた!

「男性でも、彼女に誕生日を忘れられるのは悲しいものです。それに、普段は女性から記念日や誕生日を大切にしてほしいと言われがちなだけに、『オレはいつも祝ってるのに…』と腹を立てる人もいるかもしれません。そのため、もし彼氏から『今日って、誕生日なんだけど…』と言われてハッとしたら、『えっ! ごめん、明日だと思ってた!』と切り返しましょう。この状況で最も重要なのは、相手に『誕生日を忘れていたわけではない』と思わせること。『忘れていた』よりも罪が軽い『勘違いして覚えていた』に問題をすり替えるんです。また、記念日を忘れていた場合は『うん、そっちが言ってくれるまで待ってたんだよ』と、さも自分が覚えているような振りをして、逆に相手を試すような言い回しもできますね」(同)

手料理をおいしく作れなかった!

「この場合は、『建設的な言い訳』をすることが大切。『今日はダメだったけど、少しずつあなた好みの料理を作れるようになるから』と伝えてみましょう。そうすれば、『今日は許そう』という気持ちになります。また、ここで大切なのは『少しずつ良くなる』という要素を入れること。急に料理の腕前が上達しないことを前もって伝えておけば、次の料理を食べた時に、そんなに味が変わっていなかったとしても『この前よりはマシかな』と錯覚させやすいんです。このように次を見越した言い訳をすることが重要ですね」(同)

彼氏との待ち合わせに遅刻した!

「『電車が遅れて…』なんてウソをついてしまう人も多いと思いますが、今はスマホですぐに詳しい交通情報が調べられる時代。ウソがバレて余計に怒りを買う危険性が高いです。この場合は『大事なデートの日だから、準備に時間がかかっちゃって…』と、相手のことを想うがゆえに遅れてしまったことを伝えましょう。女性が出掛ける準備に時間がかかることは男性もわかっていますし、自分のためにオシャレや化粧を頑張ってくれたと思えば、悪い気はしませんよね。『そんなに自分のことを想ってくれたんだ』と感動させることで、彼氏の怒りを和らげることができると思います」(同)

デートをドタキャン!

「正直、当日のドタキャンを言い訳でどうにかするのは難しいですが、前日のドタキャンならまだ言い訳が通用します。その言い訳のキモは、『次のデートはもっと楽しくなる』ということを伝えること。『行けなくなっちゃってホントに残念…。次のデートまで待ちきれないよ』『今度のデートは私がお店選ぶから』などと、次回のデートには今回以上に気合を入れて臨むことを強調します。そうすれば、会いたい気持ちは自分と一緒なんだということが伝わりますし、今回会えなかった分、余計に次のデートを楽しみにしてくれるはずです」(同)

 そして最後に、「言い訳は、切り返しの早さが重要です。言い訳をする時に言葉をつまらせてしまうと、どんどん追いつめられてしまいます。なので、ピンチの前に普段から言い訳を用意しておいて、相手の発言に対して間髪入れずに切り返すのが言い訳を成功させるコツなんです」と、吉野さん。

 ピンチを相手をいい気持ちにするチャンスにも変えられる言い訳術の数々。「ごめん!」とただ謝る前に、上手な言い訳を試してみるのもアリかも…!?

(岡本温子/short cut)
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ライター

岡本温子

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