ヒトメボ

コミュニケーション改善講師

松橋良紀

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読了時間:約3分

 会話をしていると、お互いが同じタイミングで喋ろうとして、譲り合ったり話の腰を折ってしまったりということがあるもの。普段はそんなことないのに、ある人のときだけなぜかかぶるというケースもあるでしょう。では、その相手が“好きな異性”だった場合は、自分と相手の相性をどう考えればよいのでしょうか? コミュニケーション総合研究所の松橋良紀さんに伺いました。

 相手と何度も喋るタイミングがかぶる場合、はたして相性がいいのか悪いのか。実際のところはどうなのでしょう?

喋るタイミングがかぶるのは恋愛においてプラス?

「相性は良いのだと思います。会話が盛り上がる要素として大切なのは、『共通点』があること。それはお互いの出身地や趣味などもそうですが、単語の使い方や喋るときの身体の動かし方、あるいは話すテンポや声の大きさなどが似通うことも含まれます。心理学ではこれを『ペーシング』というのですが、会話がかぶるのは、つまりお互いの喋るペースやリズムがある程度近いからといえるでしょう」(松橋さん)

 タイミングのかぶりを生む、喋るリズムの近似性。それはつまり、会話の盛り上がりに必要な「共通点」につながるため、「相性が良い」と捉えられるようです。ただし、それで喜ぶのはまだ早いようで……。

「たとえお互いのリズムが近くても、もし相手が目の前の人を尊重していれば、自然と『相手の話を聞こう』という態度になります。すると、会話のリズムは合いながらも、喋るタイミングはかぶりにくくなるんですね。それがかぶってしまうということは、『相手が自分本位の可能性もある』ということです」(同)

 自分本位とは、「あまり目の前の相手のことを意識していない」とも取れるよう。ですから喋るタイミングがかぶってしまう異性は、たとえ相性は良くても、恋愛においてプラスとは言い切れないようです。何だか少し切ない話になってきましたが……。しかし、喋るタイミングがかぶる要因は、相手だけでなく自分にあることも。

タイミングがかぶらないようにするには?

「自分が『喋りたい』という感情を持ち過ぎていると、相手の気持ちに関わらずタイミングはかぶります。もちろんこれは相手に悪印象。ですので、『自分を分かってほしい』という気持ちや自己本位は捨てて、相手の話を聞くという姿勢を意識するのが大切です」(同)

 松橋さんによると、「自分に自信がない人は、『喋らなければ』という気持ちが強くなりすぎてタイミングがかぶりやすい」とのこと。デートなどでよく喋るタイミングがかぶる人は、少し考えてみると良いかしれません。

「タイミングのかぶりが何度も続くと、相手は『話を聞いてくれていない印象』を抱きがちです。それを回避するには、第一に『相手の話を聞く気持ち』を持つこと。さらに、もうひとつのコツとしては、相手が話し終わってから2秒は間を空けること。それを意識して会話するといいでしょう」(同)

 タイミングがかぶってしまうのは、どちらかが喋った後の間が十分でないため。会話の節目に一呼吸置くという意識を持つと、多少なりとも改善できるかもしれません。

 「そういえば、よくタイミングがかぶるかも」と思った方は、「相手の話をよく聞く」という意識と、「2秒待つ」という方法を実践してみてはいかがでしょうか。

(有井太郎+プレスラボ)
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有井太郎+プレスラボ

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