ヒトメボ

パーソナルスタイリスト

吉田泰則

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 仕事ではもちろんのこと、恋愛面でも女性ウケがよく、男にとってはまさしく勝負服といえるスーツ。でも、残念ながらスーツに着られている人もちらほら…。やさしい彼女ならそのままでも三割増しに見てくれるでしょうが、やっぱり分かる人には分かってしまうもの。文字通りスーツを「着る」ために、パーソナルスタイリストの吉田泰則さんにレクチャーしてもらいました。

「サイズ選び」は基本中の基本!

「うまく着こなせていない人は、意外と基本中の基本である“サイズ”が合っていないことが多いんです。20代後半以上の男性に多いのが、体型より大きいスーツ。20代前半に多いのが、細すぎるスーツです。だぼだぼで袖や裾が余っていると、だらしない印象に、また、足のラインが出るほどぴっちりとしていると、カジュアルすぎる印象になりやすいのです」(吉田さん)

 まずは基本中の基本から! ということですね。では、改めてその人に合ったサイズの選び方を教えてください! すでに知っている人もおさらいしてくださいね。

【自分に合ったサイズのチェック方法】

「普段着ているスーツがジャストサイズではないことがあるので、購入の際は以下のポイントを確認しましょう」(同)

□ジャケットを羽織ったときに、肩部分に指1本分のゆとりがある

□ジャケットを羽織りボタンを閉めたとき、お腹とジャケットの間に拳1つ分のゆとりがある

□ジャケットを羽織り腕を下ろしたとき、ジャケットの袖からシャツの袖が1~2cm見える(シャツの袖は手首の付け根くらいが目安)

□パンツは、布が余ってシワができたら太い。センターの折り目(クリース)がなくなるようだったら細すぎる

「同じサイズ表記でもブランドやメーカーによってサイズ感が違うので、着比べてみることをオススメしますね。試着するときは、普段着ているサイズのひとつ上、ひとつ下のサイズを着てみることも大切です」(同)

 さて、基礎をおさらいした上で次のステップへ。そのほかに選び方のポイントがあれば教えてください。

デザインや色は「相手目線」で選ぶ

「ファッションはコミュニケーションツールと考えましょう。特にスーツは、相手の目線に立って選ぶことが重要なので、選ぶときは店員さんに業種や職種を伝えましょう。例えば、信頼感が大切な職業なのにタイトなスーツだとカジュアルな印象になってしまうことも。仕事内容や会う相手に合わせたスーツを選んでくれるはずです」(同)

流行を意識しすぎない

「最近はタイトなスーツな主流になっていますが、先ほども言ったように細すぎるとカジュアルな印象になりがちです。ですので、ベーシックなタイプも持っておくこと。色はネイビーやダークグレー、柄は無地か細めのストライプであればどんな仕事でも問題ありませんし、嫌な印象も与えません。誰にでも似合うのも特徴です」(同)

 当たり前のことですが、仕事着として使うスーツは自分の好みより周りに与える印象を優先すべきですね。では、着るときの注意点はありますか?

スーツに「シワ」は厳禁!

「シワに注意! シワがついているだけでだらしなく見えるので、腕や背中のシワはスチームアイロンでしっかりとるようにしましょう。逆にパンツのクリース(折り目)はしっかりついているほうがカッコイイです。アイロンでも構いませんがズボンプレッサーがあれば◎」(同)

 最後に、シャツやネクタイはどんなものを選ぶといいでしょうか?

ネクタイは太さに注意、シャツは白か水色が無難

「ネクタイで重要なのは太さ。一番太い部分とジャケットの襟の一番太い部分が同じ幅だと、バランスがよくなります。仕事のときは白や水色のシャツに、ネイビーやエンジで無地、ストライプ、小紋柄のネクタイなら間違いありません。デートのときには、シャツやネクタイでピンクやラベンダーを取り入れると、女性ウケがよくなりますよ」(同)

 ネクタイなどの小物でビジネスとプライベートを区別できると、着なれている感も増しそうですね。ところで、おじさんたちって特別おしゃれな方でなくてもスーツを着こなしている(着られていない)という印象がありますが、若者にはない何かがあるのでしょうか?

おじさんがスーツを着こなしている理由

「それは、スーツを着る前提で髪型や靴、カバンを揃えているからです。大半の中高年男性は、髪も短く、きちんと整えられているので統一感が出て似合っているように感じるんです。若い人はカジュアルウェアをベースに髪型や靴、カバンなどを選ぶので、スーツとバランスが悪くなりがちなんですね」(同)

 なるほど。スーツ“に”着られてしまう原因は、スーツ用にトータルコーディネートをしていないから、というのも一理ありそうです。

 普遍的な装いだからこそ、いざ勝負! のときにはより格好良くスーツ“を”着られるよう、今一度、着方・選び方を見直してみてはいかがでしょうか?

(有竹亮介/verb)
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ライター

有竹亮介

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