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2013.03.21
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2013.03.21
一人暮らしを始めたり引っ越しをしたりと、新生活をスタートさせる人が多いこの季節。心機一転、新たな部屋で毎日を過ごすのは楽しみですよね。ところで、新居を選ぶ際、意外と知らない住宅用語って多くありませんか?
そこで今回は、不動産会社勤務を経て、現役引退後も独自の目線でお部屋探しのテクニックを伝授している鈴木祥さんに、知っているようで知らない住宅用語を解説してもらいました。
「マンションは、おもに鉄骨・鉄筋コンクリート・鉄骨鉄筋コンクリートで造られた建物をさします。一方のアパートは、木造や軽量鉄骨で造られた建物。また、三階建て以上だとマンション、二階建てまではアパートとする区別もあります。しかし法律上は両者の違いに規定はなく、不動産会社や大家が大体の基準で名称を決めているだけ。そのため、木造二階建ての建物でも『ここはマンションだ!』と大家が決めたなら、それでOKなんですよ。同様に、三階建て以上でもアパートと謳って問題はありませんが、一般的にはアパートよりマンションの方がイメージが良いため、そういった物件は極めて珍しいかと思います」(鈴木さん)
「もともと、コーポは『高級分譲賃貸』という意味の言葉。ハイツやハイムはheightsという高さを表す英単語が語源で、『高台にある集合住宅』のことをさします。しかし、これらも間取りや建築基準が明確に区別されておらず、ほとんどが物件のイメージをオシャレにするためにつけられたものです。『◯○ヒルズ』や『◯○荘』といった名前もありますが、これらも全てアパートと同じと考えて構いません」(同)
素敵な物件かどうかのイメージを大きく左右する建物の名称。厳密な基準はなく、借りる側にいい印象を与えるためのネーミングだったとは意外でした! では、間取りにまつわる素朴な疑問も聞いてみましょう。
「ベランダとは、室外に張り出した屋根のあるスペースのこと。雨でも洗濯物が干せるのがメリットです。一方バルコニーには屋根がなく、室外に張り出した手すり付きの台をさします。またルーフバルコニーとは、下の階の屋根を上の階の庭として使うもので、バルコニーよりも広いのが特徴です。ちなみに、テラスとは建物の一階から突き出して作られた床のこと。賃貸情報に『テラス付き物件』と書いてあったら、必然的に1階の部屋となるわけです」(同)
「勘違いされている方が非常に多いですが、ユニットバスは、壁と天井と床が一体になっているお風呂という意味です。お風呂、洗面台、トイレをそれぞれ1点と数え、お風呂と洗面台が一体になっているものは2点ユニットバス、さらにトイレが付くと3点ユニットバスと呼ばれます。ユニットバスと表記されていてもバス・トイレ別の物件があることを知っておくと、お部屋探しの選択肢が広がるかもしれません」(同)
「各スペースの広さは何畳からという決まりがなく、おおよその基準しかありません。一般的には、K(キッチン)は2〜4畳、DK(ダイニングキッチン)は4.5〜7畳、LDK(リビングダイニングキッチン)は8畳以上が目安ですね。また、あまり聞き慣れませんがS(サービスルーム)というスペースもあります。これは、建築基準法で『居室に満たない』とされた空間のことで、物置などとして使われることが多いです」(同)
「メゾネットは室内に階段があり、1つの住居が2階層に分かれているタイプの物件のことです。天井付近に設けられ、ハシゴなどで上り下りするロフトと似ていますが、ロフトは建築基準法では居室と認められていません。どちらもデザイナーズマンションなどに多いおしゃれな間取りといえますが、階段やハシゴの分だけスペースがとられることや、収納が少ないことが多く、見た目以上に使いこなすのが難しい物件でもあります」(同)
聞いたことはあっても、イマイチ正しい定義が分かっていなかった住宅用語たち。それぞれの違いとメリット&デメリットを把握しておけば、いい物件に出会えるチャンスが広がるかもしれませんよ!?
(池田香織/verb)
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