「へえ」「なるほど」だけでシェア。SNSでイラッとする『リア充』投稿

　本来であれば楽しいはずのSNSですが、なかには「見なきゃよかった」と後悔するような投稿も。そして、投稿した本人にまったく悪気がなくても充実した生活ぶりにイライラしてしまうことだってあるようです。どんな投稿にイラッとしてしまうのか、ヒトメボ読者に聞いてみました。

楽しそうな写真

「海外旅行に行って楽しんでる友人の写真を見たとき。私は仕事が忙しく休みもなくて働いているのに、どうして同い年でこんなに差があるのか、悲しくなった」（神奈川・24歳女性）

「空港NOWとか、ホテル名を出し、旅館先の食事の写真…。要は、旅行自慢。暇なだけでしょ」（神奈川・47歳女性）

「子供ネタ。あなたの家の子供ネタどうでもいい、カラオケでアナ雪を歌ってますとかどうでもいいと思ってしまいます」（大阪・32歳男性）

「『今日も出張！』と風景や食べ物の写真をアップしまくってる。『自分、仕事もプライベートも充実してます！』的なアピールに見えて嫌。旅行と勘違いしてんじゃないの？」（神奈川・24歳女性）

　綺麗な風景や美味しいものを共有したい気持ちも分かるのですが……。あえて楽しくなさそうな写真を投稿してみるのはどうでしょう？

難しそうなニュースのシェア

「おしゃれなニュースだとか政治や経済のニュースのURLだけ貼って『へえ』とか『なるほど』とか。その分野に全然詳しくなんかないくせにご意見番気どり。それ、どうしてもSNSで表明しないといけないことなの？って思う」（千葉・30歳女性）

「専門家のつもりなのか新しいWEBサービスが出ると難しい言葉を使って色々批評する人がいるけど、その人がそれ以上のサービスを出しているのを見たことがない」（北海道・27歳男性）

「子供への虐待がニュースになっていた頃、ニュースが上がるたびに拾ってきては『虐待もうやめて！』と毎日のように上げる事。子供もいない私ですが、私が虐待してる訳でもないので… 暗いニュースを読む気分でもないし、わざわざ拾ってきて上げなくてもよい」（大阪・36歳女性）

「難しい政治の問題にイッチョカミしてる人にイラッとする。コメント欄で同じようなのが集まり出して即席の朝生が始まるとさらにイライラする。結論出す気もなく薄い知識をコピペし合ってるだけ。それで自己満足してる様子がイライラ通り越して気持ち悪い」（山梨・32歳男性）

　そんな投稿ができるのも、自分の肩書きや考え方に自信を持っているリア充だからこそということでしょうか？　なかなかSNSのコメント欄で歴史が動くような瞬間に立ち会うのはなさそうですが、身の丈の合わせ方って難しい……。

ポジティブな気づき

「あ～楽しかった～～幸せでした（それ以外に説明なし）。何があったのか全く書かずに幸せアピールをしていたところ。タイムラインがとても堕落していたところにそのわけの分からない発言が来たのでイラッとした」（神奈川・22歳女性）

「感化されやすいのか、『1日1日を大事に生きようと思いました』とか、詩集みたいなことを定期的に言ってる人。言われなくてもそうしますからその気持ちは胸にしまっていてほしい。なんか安っぽい」（東京・26歳男性）

「『多くの生き物の命に支えられて生かされてるんだと気づきました』とか。そりゃそう思うけど『あなたも気づいたら幸せになれるよ』って言われてるみたいで押しつけがましい。勝手に気づいてて」（東京・30歳女性）

「『仕事がすごく楽しい。とても楽しい。今度は何をやろう？』みたいなベンチャーマインド溢れる投稿。あなたのやった仕事なんか誰も知らないし、どうせしょうもないことなんだろうとしか思えない。辛いと思っている人だっているんだから飢えた子どもの前ではしゃいでケーキ食べるようなマネするなと言いたい」（神奈川・38歳女性）

　仕事やプライベートが充実すると発言がハリウッドセレブっぽくなってくるのかもしれません。でも、一般人の場合はもう少し説明がないと投稿者本人やごく近しい人以外にはなかなか共感しづらいようです。

恋人とのやりとり

「彼氏との楽しそうな写真。イケメンの彼氏だったから。」（新潟・21歳女性）

「病みツイートに対しての彼氏の慰めのコメント。勝手にラインでやってくれ」（山梨・20歳女性）

「恋人とのツーショットのプリクラを一週間おきぐらいで、LINEのアバターにする。別に行為自体は少しイラっとするぐらいだが、その投稿に対して ラブラブやな と返信があったりすると、『なんのことー？』と言ってくる。周りが気を遣っていることを、少しは知ってほしい」（大阪・23歳男性）

「今日で何ヶ月記念日。いちいち何ヶ月でウキウキしてるのがうぜえ」（東京・21歳女性）

「見せ付けるようなキスの写真！！別に他人のキスとか見たくないし。。美男美女ならわかるけどなんともいえないような。。笑」（東京・22歳女性）

　こちらはSNSに限らずですね。そもそも一般公開されない場所や機能があるのですから、イチャイチャはそちらでお願いしたいところ……。もしかしてちょっとしたサービスだったりするんでしょうか？

　ハッピーな気持ちのおすそわけ、近況報告、話題提供のはずが、どこからか過剰なピーアール、あてつけ、背伸びに見えてしまうようです。なかなか面と向かって「あの投稿イラッとした！」なんて言ったり言われたりすることはないもの。今より少しだけ、みんなに見られているという意識を持つことが、SNSで楽しい気持ちをみんなで共有するコツなのかもしれませんね。

(福田浩子/ヒトメボ編集部)

初出 2014/10/28