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2017.01.17
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2017.01.17
スメハラ(スメルハラスメント)という言葉も生まれたように、ニオイの害は社会問題にもなっていますね。明らかな悪臭ならまだしも、たとえば香水や柔軟剤の“いい香り”であっても不快なニオイと思われてしまうこともあるようです。よかれと思って付けた“いい香り”で嫌われてしまっては一大事。これって一体なぜなんでしょう?
「付けている量にも問題があるのかもしれませんが、それは香水の持つ香りのイメージと付けている人物のイメージが合っていないことが原因のひとつだと思います。お寿司屋さんに漂う芳香剤の香りや、美容室に漂うニンニク臭などを想像してみてください。“いい香り”を“いい香り”と感じるにはそれに相応しい人・物・場所でないといけないのです」(望月千恵先生)
例えば電車の中で甘い香りが漂っていて、「いい香りだな」と思っても、そのニオイの元がオジサンだったら…。オジサンには申し訳ないですが、途端に不快に感じてしまうこともありそう。
「もちろん女性の場合も、イメージに合った香りを身に付けていないときは同様のことが起こり得ます。というのも、香水は元来、体臭を消すためのものではありますが、現代では単純にオシャレとして『その香りの持つ印象と自分のイメージをリンクさせる』ために用います。基本的には服などと同様で、自分の性別に合った香水のなかから自分のイメージに合ったものをつけるものです」(同)
たしかに、筆者が香水を選ぶときは、「こうありたいと望む自分」を演出してくれるのに、ふさわしい香りを探します。
「香水の扱いに不慣れだったりすると、“異性のイメージの香り”をつけてしまうことがあります。これが違和感を生み、不快なニオイと思われる原因となります。もちろん本当に本人の好きな香りを付けている場合もあると思いますが、一般的なイメージを覆すのはなかなか難しいと思います。たとえば、香水の売上ランキングなどを見れば分かるように、男女がそれぞれ身にまとっている香りは以下のようなものです」(同)
これらの香りは男女がそれぞれ好んでいる香りでもあると思うのですが、異性の好む香りをつけるのはどうしてダメなのでしょうか? 好きな香りであれば喜ばれそうな気もするのですが?
「香水をつい“異性の好きな香り”という目線で選んでしまうというのもよくあることですよね。香りは目に見えないものなので分かりにくいかもしれませんが、“香水の持つ香りのイメージと付けている人物のイメージが合っていないという違和感”については、先ほどのように服を想像するのがよいと思います。『女性はこういう服が好きだから』と男性がワンピースを着てデートに出かけると、一般的には強い違和感があると思います。着られる服の種類が女性より男性のほうが少ないという点もよく似ていますね」(同)
そう聞くと、ただ「自分の好きな香りだから」「相手の好きな香りだから」という理由だけで香水を選ぶのも考えものですね。うまく扱えないと大やけどしそうです。そうすると、不慣れな男性は香水を付けないほうがいいのでしょうか?
「そうとも言えません。本当は男性こそ香水を武器にできるはずなんです。というのも、嗅覚が優れているのは、男性よりも女性なのです。女性は嗅覚が敏感なので“この香り=あの人”を強く印象づけられます。男性は、デートのときに、さりげなく爽やかな香りをつけておくと、女性の印象に残るはずです。なかなか難しいとは思いますが、逆に、女性の好む甘い香りをつけていても、珍しいなと思われて、強く記憶に残るかも知れません」(同)
失敗しないためには、「さりげなさ」と「爽やかさ」がポイントのようです。間違っても甘い香りはチョイスしないほうがよさそうですね…。
男女の好みの香り、自分に合う香りがどういうものなのかを知っておけば、自分も相手も気分よく過ごせるだけでなく、それがきっかけで恋愛に発展することも期待できますね。
(黒澤真紀/コンセプト21)
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