ヒトメボ

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 1995年の誕生以来、若者たちを中心に人気を博してきた「プリクラ」。その後、低迷期がありながらも、約20年もの間、若者の遊びとして進化を続けてきましたね。すでに社会人となった人の中には、思春期真っ盛りの頃にプリクラブームが到来し、毎日友達とのプリクラ交換に励んでいた人も多いでしょう。そこで、あの頃を懐かしむコメントとともに、プリクラの歴史を振り返ってみたいと思います。

プリクラが誕生した頃

 冒頭で触れたとおり、プリクラが世に誕生したのは1995年。それまではアーケードゲームやUFOキャッチャーが定番だったゲームセンターや、デパートの一角に登場。先駆けとなったのは『プリント倶楽部』という製品でした。

 すぐに流行とはいかなかったものの、それから2・3年後にはこれが大ブームに。当時を懐かしむ人たちはこう語ります。

「土日になると朝から友達とプリクラ巡りをして、何枚も撮った。月のお小遣いはすべてプリクラに使ったし、それでも足りず親にねだった」(30歳・女性)

「みんなプリ帳(プリクラを貼る手帳)を持っていて、毎日友達とプリクラを交換した。今まで話したことがない人や、初めて会った人にも『プリクラ交換しよう』と声をかけていた」(29歳・女性)

 プリクラブームの中心にいたのはもちろん女性。対する男性たちはこんな思い出を語ります。

「とにかく女子はプリクラを撮りたがるので、照れくさかったが仕方なく付き合った。『今度プリクラ撮りに行こう』と好きな女の子に誘われたこともある」(28歳・男性)

「女友達のプリ帳を借りて授業中によく見ていた。好きな子が写っているプリクラを探したり、『このかわいい子紹介して』とお願いしたりした」(29歳・男性)

 当時の学生の出会いはプリクラがきっかけとなったことも多いでしょう。なお、この時代のプリクラの機能は今と比べれば至ってシンプル。フレームを選んだり、撮りながら落書きしたりという程度でした。とはいえ、当時から『プリクラ写り』という、いわゆる『実際よりかわいく見える』現象は顕著で、次第に「プリクラのかわいさは参考にならない」という考えが男子学生の間に広まっていきました。

低迷期を経て、再び人気上昇

 2000年頃になると、プリクラのブームは去り低迷期へ。以前はデートの定番だったのに、中高生時代にブームを経験した人を中心に「今どきプリクラって」という人も多くなりました。しかし、この時代もプリクラは進化を続け、美白機能の充実や別部屋での落書きなど、今の主流となっているサービスが追加されていったのです。また、「瞳の中に星を写しこむ」などの機能を搭載したプリクラ機も出てきました。

 さらに数年経つと、携帯電話と連携し、プリクラをデータで保存できるように。タレントやモデルをイメージキャラクターに据えるメーカーも現れ、以前のような爆発的ブームではないものの、中高生を中心に再びプリクラの人気が上昇。いったんプリクラを離れた世代の中にも「最近のプリクラはすごいらしい」と試してみた人がいるのでは?

「久しぶりにプリクラを撮ったら、機能が全然違ってびっくりした。前よりも『プリクラ写り』がすごくて、私の顔と言っていいか分からない」(31歳・女性)

「目の大きくなる機能がすごい。また、撮影範囲が大きくなったからポーズで遊べる。友達と、ちょっと時間に余裕のあるときに撮るようになった」(29歳・女性)

 筆者もまさにプリクラブームを体験した世代ですが、先日、現代のプリクラに挑戦してビックリしました。当時とは比べ物にならない鮮明な画質。それでいて、筆者のカサカサ肌がピチピチになるほどの画像技術。進化ってすごいですね。

 振り返ると意外にドラマチックなプリクラの歴史。今後も、まだまだ進化は続きそうです。

(有井太郎+プレスラボ)
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有井太郎+プレスラボ

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