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2016.02.23
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2016.02.23
昨今、恋愛に興味のない男女が増えてきているそうです。技術が進歩し何かと便利になった現代ですが、こと恋愛については「昔の不便な頃のほうが良かった」と思う人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、お金があってケータイが無かった時代に青春を送ったヒトメボ読者に、「バブル期の恋愛の良かったところ」について聞いてみました。
「とにかく景気が上向きで、給料も上がりやすい時代だから、社会人のほとんどがプラス思考だった。つまり、恋愛もみんな大胆で、『俺とムチャしようよ!』なんてセリフに乗ってくる子が多かった」(東京・49歳男性)
今では誰からも相手にされないであろうセリフ。当時は効果的だったんですね。世の中全体のイケイケムード、一度は体感してみたいです。
「とにかくバブル期はアプローチの仕方が分かりやすかった。いい車に乗って、豪快におごれば、女の子は素直に評価してくれる時代。今は露骨にステータスを自慢すると嫌がられる。でも『お金はあったほうがいい』という女性が多い気がして、若い男性は大変そう」(大阪・54歳男性)
すべての女性に当てはまるわけではないと思いますが、今のほうが昔より“ふんわり”とアピールする必要があるかもしれません。
「最近の男子がどうかは分からないけど、昔はとにかく男たちのアプローチがすごかった。男子がリードするのが当たり前だし、『草食男子』なんて生きていけない時代。だから今の女子よりは、女性がモテやすかったと思う」(長野・46歳女性)
筆者のような軟弱男子からすれば、「草食男子が生きていけない時代」は体験したくないような…。まさに弱肉強食の世界だったということでしょう。
「ケータイがなかった頃は、前日に待ち合わせの確認をして、あとは当日現場で待つだけ。相手が遅刻しているときは、今ならケータイで確認できるけど、昔はできない。『本当に来るのかな? もしかして…』というドキドキを常に味わった。その後、彼が来たときは遅刻したことを怒るより、思わずうれしくなってしまった」(神奈川・49歳女性)
「約束して会う」という、ただそれだけのことですが、当時は本当に現れるのか確証も持てないし暇つぶしもできません。だからこそ、待っている時間や会えたときのことを大事に思えるんですね。
「ケータイがないから、高校で付き合った彼女とも家の電話で連絡した。毎晩電話するとき、相手の親が出るとドキドキして、つい口ごもったり名乗れなかったり……。自分の部屋でコソコソ電話しているのが、たまらなく楽しかった」(静岡・40歳男性)
親の目をかいくぐるスリルが、恋愛のドキドキにもつながったのかもしれません。たくさんの小銭やテレホンカードを準備して公衆電話で長電話するのもこの時代ならでは。
「告白するなら、面と向かって想いを伝えて欲しい。最近は、メールやLINEで告白する男がいるらしいけれど、昔はそんな方法ないから、勇気を振り絞って自分の口で伝えるしかなかった。でもそれが嬉しいし、男性の気持ちも伝わってきた」(東京・41歳女性)
あまり女性からの評判は良くないようですが、今はメールで告白できますからね。そう言われてみると筆者も、面と向かって告白してもらいたい派です。
「たとえば道に迷った時、あるいはレストランを探す時、今ならスマホやネットの口コミを見ればいいけど、当時はそんなものなかった。だから、自分たちで情報収集して、予測して動くしかなかった。そこで男性の対応力が分かった」(静岡・49歳女性)
便利でなかった分、男性の行動力や対応力が試された時代と言えるかもしれません。そして今よりずっとそのありがたみも感じられたことでしょう。
「今ほど情報に溢れていないので、微妙な飲食店に入ったり、渋滞に巻き込まれることも多かった。だからこそ、そういうアクシデントを『仕方ない』とあきらめて、楽しむ力があった。でも今は効率や正解を求めすぎて、アクシデントを楽しめない。それではデートも堅苦しくなるのではないか」(神奈川・54歳男性)
アクシデントから2人の絆が深まることもありますからね。なんでもかんでも予定通りにこなすデートは作業的で味気ないものです。
今のほうが多くの異性と出会えたりいつでも連絡を取れたりと、恋愛においてもいろいろ便利になっているはずなのですが、それでも「昔は良かった」と感じることがあります。不便だからこそ、そこに物語ができて恋愛をより楽しめたということかもしれません。いつかタイムマシンができたら、恋人とバブル期を旅行してみたいですね。3泊4日くらいで。
(有井太郎+プレスラボ)初出 2015/2/20
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