その引き出し開けないで！ 恋人にされたガッカリ看病

　風邪で寝込んでいるときやケガで療養しているとき、恋人が傍にいるととても心強いもの。重篤でなければ、絆を深めるいい機会ともいえるかもしれません。しかし、その看病のやり方によっては、ありがた迷惑になってしまうこともあるようです。ヒトメボ読者に「恋人にされたガッカリ看病」について聞いてみました。

連絡もなく急に来る

「風邪を引いて寝込んだとき、彼女に『今日は風邪だから会わないほうがいいかも』とメール。すると返信がなく、約1時間後に家へやってきた。相手は『心配だから来ちゃった』と言っていたが、どんな状況であれ、来るときは連絡をしてほしい」(東京・29歳男性)

　心配のあまり連絡するのを忘れてしまったのでしょうか、それとも、突然訪れてびっくりさせたかったのでしょうか…。いずれにせよ、善意のつもりが彼氏にとっては迷惑だったようです。

強制的に肉まんと栄養ドリンクを摂らせる

「私が風邪を引いたときに、彼が買ってきてくれた大量の肉まんと栄養ドリンク。彼は『とにかく肉まん食べてドリンク飲めば治るから！　絶対治るから！』と言い、なかば強制的に食べさせられた。しかし、翌日も良化せず…。彼氏に『ね、治ったでしょ？』と次の日聞かれたときは、どう答えればいいか分からなかった」（静岡・28歳女性）

　肉まんと栄養ドリンク…。彼氏にとって、この2つに対する信頼は相当厚いようですが、何が体にいいかは個人差がありますからね。

本当に食欲がないのに料理を作る

「体調が悪いときは『とにかく食べなきゃダメ』と料理を作ってくれた彼女。しかし、食欲が落ちていたので、本当に少ししか食べられない状態だった。かといって、彼女に作ってもらった料理を食べないわけにもいかず…。必死に詰め込んだ」(茨城・30歳男性)

　厚意で作ってもらった料理に、なかなか「いらない」とは言えませんものね…。看病で料理を作るときは、食べられるかどうかをきちんと確認する必要がありそうです。

とにかく雑

「風邪のとき、彼氏が料理を作ったり掃除をしてくれたりした。でもそれを見ていると、とにかく彼のやり方が雑で、神経質な私は気になって仕方なくなり、結局自分でやるハメに…。食器の洗い方や置き方なども、最終的には彼氏に指導していた」（東京・28歳女性）

　彼氏もまさか指導までされるとは思っていなかったでしょう。下手すると「二度と看病なんてするもんか！」と憤ってしまうかもしれません…

無理矢理エアコンをつける

「お見舞いに来た彼女は、部屋に入るやいなや『この部屋寒いね、暖かくしないとダメだよ』とエアコンをつけた。自分は布団で寝ていたので寒さを感じなかったし、どちらかというと乾燥のほうが怖くてエアコンをつけなかったが、彼女は『ダメ、そう言ってみんな風邪が悪化する』と聞かない。気付けば、彼女に『帰ってもらいたい』と思っている自分がいた」（静岡・28歳男性)

　彼女も少しは相手の意見を聞けばいいのに…。弱っているときだからこそ、相手の思いを汲むやさしさが重要ですね。

歴代の元カレの写真を収めてある引き出しを開ける

「足を骨折したとき、彼氏が身の回りの世話をいろいろしてくれた。『引きだしにクシがあるんだけど』というと、すぐに立って持ってきてくれたほど。しかし、そういう流れの中で、彼氏が間違って私の『思い出引き出し』を開けてしまうことに。そこには元カレすべての写真が収めてあり、かなり気まずくなった」（神奈川・26歳女性)

　やさしさがキッカケで、禁断の場所を開けてしまったのですね。看病は“しすぎない”ことが大切かも…。

気疲れするほど居座る

「風邪を引いたとき、わざわざ彼女が来てくれてとても嬉しかった。料理を作ってくれて、洗濯もしてくれた。それはよかったが、『心配だからしばらくいるよ』といって、家にずっといたのはちょっと微妙だったのが本音。寝たいけど、わざわざ来てくれたのだから何か話したほうがいいと思い…。気疲れしてしまった」(東京・25歳男性)

　「ずっといてあげる」という彼女のやさしさが、かえって重荷になってしまったケース。もしかすると彼女も、「帰るね」と言い出しにくくなってしまったのかもしれません…。

　「ガッカリ看病」の多くは、張りきってやり過ぎてしまうことにあるのではないでしょうか。厚意で行ったはずの洗濯や掃除が、看病される側の“負担”につながってしまったケースも少なくないようです。――恋人の体調を心配しながらも、看病は最低限に抑える――。実はこれこそが、よい看病の秘訣なのかもしれません。

(有井太郎＋プレスラボ)

初出 2015/1/4