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2015.12.27
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ある日の帰宅後、同窓会のお知らせがポストに。懐かしいから参加に丸を…。同級生に会うと、当時の思い出が甦ってつい学生気分で会話をしてしまうけれど、年齢を重ねると話題も変わり、昔とは違う気遣いが必要なこともあります。そこで、同窓会でのマナーについて、コミュニケーション・インストラクターの杉山美奈子さんにお話を伺いました。
久しぶりの再会に少しは良いとこを見せたいけど、やっぱりファッションにも気を配ったほうがいいですか?
「女性は、合コンに行くような気持ちで身なりを少し華やかにしてもまったく問題ありません。しかし、金銭的にそこまでお洒落できないことも考えられます。そのようなときは高い素材のものでなくとも、パステルカラーの黄色やピンクなど顔色が華やかに見える色合いの服装を選ぶなど、自分が自信を持てるものがいいかもしれませんね」(同)
一方、男性は、おしゃれをした女性と釣り合いが取れるような服装を心がけるとよいそう。また、キャラクターを活かせそうなら今就いている仕事場の服装(スポーツのインストラクターをしている、稼業をついで作業着を着ているなど)を着るのもおすすめとのこと。
同窓会では懐かしい思い出話に近況の報告と会話のネタは尽きないもの。とはいえ、NG話題もあるそうです。
「同窓会の会話で、どの世代も気をつけたほうがいい話題は『家族』や『結婚』についてです。自分のことを話すぶんにはかまいませんが、このテーマは自分から会話を振ることは控えたほうがよいかもしれません。
10代や20代では結婚している人、していない人と様々でしょうが、30代以降になると既婚者や子持ちの人がぐっと増え、その一方、未婚者はより結婚を意識しだす年代へと差し掛かります。なかには、婚活が上手く行っていない人や離婚をした人もいるかもしれません。人によってはナイーブな話題となり得るため、30代、40代は特に結婚の話題は控えたほうが安全です」(杉山さん)
「結婚」と同じく、久しぶりの再会で話題になりやすいのが「仕事」や「お金」の話。20代でも言えますが、30代、40代になるにつれ相手の社会的地位や収入が気になる人もいると思います。「いくら稼いでいるの?」とストレートに聞くのはもちろんNGですが、「どういうところに住んでいるの?」とか、「マンションなの? 一軒家なの?」などと聞くときにも注意が必要だそう。こちらに他意はなくとも、相手の受け取り方によっては生活レベルを詮索されているように感じるかもしれません。参加している同級生を比較してしまうことは避けたほうがベターと言えそうですね。
また、特に女性が男性と会話するときに気をつけるべきポイントがこちら。
「学生気分でいまだに『男子』だと思っていて、『大人っぽかったよね』あるいは『偉くなったんじゃない?』などと話すのもNGです。学生気分でも相手もいい大人。上から目線では、男性も心ひそかに気分を害してしまいます。また、容姿について『太ったね』や『(薄くなった頭皮を見て)頭危ないんじゃない?』などと言うのも、繊細な男性を傷つけてしまうことになりかねません」(同)
逆に女性同士で「あのころはモテたよね~」などと、過去形で話さないこともポイントだそう。過去形だと「今はモテていないのね」と暗に言っていることになりかねないので、相手との溝を作ってしまうかも。ストレートな感想を言ってしまわないように注意しないといけないですね。
さて、同窓会ではかつての好きな人や恋人に再会するケースも。こんなシチュエーションでは、どのようなことに気をつけたらよいのでしょう?
「相手が素敵になっていたらまた近づきたいと思いますよね。しかし、男性は指輪をつけていない人も多く、結婚しているかどうかがわかりにくいです。そこで会話の前半5分くらいで「ところで、○○君、結婚してるの?(あるいは彼女いるの?)」と明るく、さりげなく確認してみてください。長く話してしまってから実は結婚していた! なんてことがわかると、他の素敵な男性を逃してしまうことになりかねません」(同)
もし相手が独身や彼女ナシで「いいな~」と思っても、その日はアドレス交換程度に留めておくのがベターだそう。同窓会では場の雰囲気を考えて、特定の人に深入りしすぎないことも大切なのだとか。そのほかに心得ておくべきポイントは?
「言葉だけではなく表情にも気配りを。会話の中身だけでなく、ちょっとした表情も意外と見られているものです。たとえば、相手が当時と比べて残念になっている場合は『前より老けたかも、太ったかも』など、心の声が顔に出てしまわないように注意してください。周りに対する気遣いも忘れないようにしつつ、楽しむようにしてください」(同)
昔ながらの仲間と気兼ねなく盛り上がりたいものですが、話題の選び方や服装に至るまで、大人たるものある程度のTPOをわきまえて同窓会を楽しめたらいいですね。
(伊藤恭子)初出 2012/8/23
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