「元カレが忘れられない」、「童貞がバレそう」etc…「恋愛相談のピンチ」は、こうやって切り抜けよ！

　友人から恋愛相談を受けているとき、悩みに対していいアドバイスが浮かばなかったり、的外れなことを言って相談者を傷つけてしまった…！ という経験はありませんか？ こんなとき、相手の相談内容に合わせて臨機応変に対応できる、スマートな大人になりたいもの。

　そこで今回は、「大人力検定」などでおなじみのコラムニスト・石原壮一郎さんに、恋愛相談でピンチに陥ったときのナイスな回答術を教えてもらいました！ まずは、男性が遭遇したこんな場面から。

密かに想いを寄せている女性から、「元カレが忘れられないの…」と相談を受けるはめに。彼女をなぐさめつつも、元カレより自分の方がいいということをアピールするには!?

NG例:「元カレのことなんか、俺が忘れさせてやるよ」

「新しい恋をすれば自然と忘れられるよ」

「この場合、相談者は元カレが忘れられないことを本気で悩んでいるわけではなく、そんな『けなげな自分』をわかってほしいだけです。ここで相手の弱みにつけこんで自分を売り込もうとするのは、目的が表に出過ぎていてNG。『人ごとだと思って簡単に言わないでよ』と反感を買う可能性もあります。『急がば回れ』という言葉はこのためにあると思って、次のようなセリフを返すのが正解でしょう。

『そうなんだ…。そんなところが◯◯ちゃんらしいね』

『簡単に忘れられないのはしょうがないよ』

「『忘れなよ』と言われて忘れられるくらいだったら、最初から相談しません。ここでは新たな恋を促す方向ではなく、彼女の性格を肯定して認めてあげるほうが、本人の満足につながります。『この人は私のことをわかってくれているんだ』と思わせることで、自分の評価も上がり、結果的にその後の野望に近づけるはずです」（石原さん・以下同）

男子校育ちだった自分は、30歳を目前にして未だ童貞。しかし、後輩に最近彼女ができたらしく、セックスのテクニックについてアドバイスを求められた！ なんて答えれば、童貞とバレずにその場をやり過ごせる？

NG例：「女の人は、これこれこういう風にすれば喜ぶんだよ」

　　　「〇〇とか△△とか、××…っていうテクニックがあってさ」

「正直に童貞だと告白したほうがラクですが、まぁ色々と事情もあるのでしょう（笑）。NGなのは、上記のように中途半端な知識で知ったかぶりをすることです。なにせ経験に基づいていないため、深堀りされたときにボロが出ますからね。とはいえ相手も一応困っているので、『そんなこと人に聞くなよ』というのも避けたいところ。ここは、

『動作の一つ一つに、心をこめることじゃないかな』

『あまり特別なことをしようとしすぎないほうがいいらしいよ』

『テクニックに頼る者はテクニックに溺れるって言うから、ありのままの自分をぶつけていけばいいんじゃないの』

…など、どうとでも受けとれるような返しが◎。為になるようなならないような…でも、相談者としては何となく手掛かりが得られた気分になるのではないでしょうか。ただし、偉そうなことを言っておいていざ童貞がバレたら厄介。そのリスクがあることも十分頭に入れた上で、隠し続けるか、正直に言うか決めましょう」

酔うと肉食になる男友達。先日、合コンで出会った『さほどタイプではない子』をうっかりお持ち帰りしてしまい、それ以降、交際を迫られているらしい…。自業自得と思いつつも、本音ではちょっとうらやましかったり。何かチクリと釘を刺す、イイ言葉ってない？

NG例：「彼女を傷つけないために、早めにお前から気がないことを切り出したほうがいいんじゃない？ 」

「これは男性として嫉妬してしまうし、本人も自慢気味ですよね。こんな相談は、まともに取り合う必要はありません。なので、NG例としては『真剣に答える』こと。かといってあからさまに突き放すのも、ひがんでいるのがバレそうで悔しいもの。そこで、

『一緒にホテル泊まって、おねしょしてみればいいんじゃないかな』

『食事のときに鼻くそほじってみれば？ 』

…と、実用的なようでいて、まともに取り合っていない回答をしておくのがいいでしょう。本当に困っているのならどんな手を使ってでも彼女とは決別したほうがいいわけですから、それができないのなら『ただ自慢したいだけ』です。その意味を遠回しにこめることで、『言ってやった感』は得られるかもしれません。すべて真剣に答えるだけが必ずしも正解じゃない、ということですね」

彼女持ちの友人D。先日、彼女に映画のDVDを貸したのだが、なんと間違えてAVのディスクが入ったまま渡してしまったらしい。しかも、かなりのキワモノ作品…。それ以来、「彼女とは会ってもらえないのが悩み」だと言うが、いいアドバイスはある？

NG例：「そんなの、自業自得だよ」

「ちなみに、それどんなDVDだったの？」

「きっと、彼女とはロクに連絡もとれないんでしょうね。この場合、ケース3とは逆で、温かく親身になってあげるべき。上記のように、AVの内容について詳しく聞いている場合じゃありません（笑）。こんなときは、

『友人がイタズラで違うDVDを入れて返してきたってことにして、俺のほうから謝るよ』

と、あえて自分が悪者を演じることに協力し、友人Dに貸しをつくるというのはどうでしょうか。もし彼女と顔見知りでないときは、自分の作った謝罪メールを友人Dから転送させるといいでしょう。きっと後日、エッチなDVDの一本でも買ってくれるんじゃないでしょうか。男の友情を深めることにもなるし、自分の『たまにはいいことをした』気分も満たされると思います」

　さ、さすが石原さん！ どのケースも、じつに華麗に解決してくださいました…！ 「恋愛相談のピンチ回避術」＜女性編＞も教えていただきます。お楽しみに！

(池田香織/verb)