「これは誰のソフトだったっけ……？」

借りたゲームソフトを返すのが遅い理由

子どもにとってゲームソフトは高価なものでしたから、友達と貸し借りして遊んでいた人は少なくないでしょう。しかし、ときには貸したゲームソフトがなかなか返ってこなかったり、逆に自分のほうが返しそびれたりすることもありましたよね。友達から借りたゲームをなかなか返さなかった理由をヒトメボ読者に聞いてみました。

クリアするまでに時間がかかる

「『ドラクエ』や『FF』など、RPGはなかなかクリアできないから返すまで時間がかかる」（新潟県・39歳男性）

「ドラクエ3を借りたとき、どうしてもパーティー全員をレベル99にしたくて、ずっと借りっぱなしになってしまった」（千葉県・42歳男性）

RPGは1カ月以上借りっぱなしになることもありましたね。特に大ヒットした『ドラゴンクエスト3 そして伝説へ…』は、子どもだとクリアに時間のかかるボリュームでしたし、長期間返せなかったという人も多いかもしれません。

データが惜しい

「借りた『ウイニングポスト』を何十年と進めたら返すのが惜しくなってしまい、返すのをためらったことがあります」（千葉県・43歳男性）

「『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』を借りたとき、仲間にできるモンスター全員を集めたりして完璧といえるクリア前データにした。相手に返したらデータが消されるかもと思ったら惜しくなり、なかなか返せなかった」（大阪府・37歳男性）

RPGやシミュレーションゲームは、やりこめばやりこむほど返すのが惜しくなるものでした。筆者も『シムシティー』で発展させた町が惜しくなって返せず、最後は地震で壊滅させてから返したことがあります。

誰から借りたのか分からない

「なぜか家に『燃えろ!!プロ野球』が2本あって、どっちを借りたのか、そもそも誰から借りたのかが分からなくなったので放置した」（東京都・43歳男性）

「スーファミのソフトは同じ形なので、ソフトを収納する箱に入れるとどれがどれだか見分けがつかなくなる。その上誰から何を借りたのか忘れてしまい、返せなくなった。そのときの『ロックマンX』はいまだに実家にあります」（東京都・35歳男性）

貸し借りをする機会も多かったですし、そうこうしているうちになぜか同じソフトが手元に2本あるということも……。ソフトの形状もほとんど変わらなかった（スーファミは一部を除いて同一規格）ので、まとめて置いてあるとどれを誰から借りたのか忘れることも少なくなかったですよね。

相手が貸したことを忘れている

「長い間借りていたので相手に謝ったら、相手も貸したことを忘れていた。自分も貸しているのを忘れていたことがあったし、自分の持っているどのソフトが誰の手元にあるのか把握していない人はわりといた気がする」（福岡県・40歳男性）

「『スーパーマリオワールド』をずっと借りっぱなしだったけど、相手も『貸したっけ？』と忘れていた」（北海道・35歳女性）

相手が貸したことを忘れているケースも多かったですよね。基本的に、貸すのはクリア済みだったり飽きたりしたゲームでしたから、そのまま忘れてしまうこともありました。

ゲームが面白くない

「『アトランチスの謎』を借りたけど、面白くなくてあまりプレイしないまま存在を忘れてしまった」（大分県・43歳男性）

「友達が『たけしの挑戦状』を貸してくれたけど、意味が分からなくて放置したまま借りたことを忘れた。その後、友達に借りっぱなしだったことを謝ったら、『面白くないからあげたつもりだった』と言われました」（東京都・43歳男性）

面白くないのならすぐに返せばいいのですが、せっかく貸してもらったのにきちんとプレイせずに返すのも申し訳なく、そのまま放置してしまうことも。中には、面白くなさ過ぎるあまり友達があげたつもりになっているケースもあったようですが……。

お互いの信頼関係のためにも借りたものはきちんと返したいところですが、子ども同士のやり取りのなかでは残念ながら行方不明となってしまったソフトも数知れず……。そう考えると、ソフトに名前を書いておくことは非常に大事だったのかもしれませんね。

(中田ボンベ＠ｄｃｐ)