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2015.12.16
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2015.12.16
「私の彼、ちょっとお母さんの話が多い……?」そんな時、〝マザコン”という言葉が頭の中をよぎるかもしれません。その言葉にマイナスイメージを抱く人は多いかもしれませんが、それが「大物の証」だとしたらどうでしょうか? 心理学研究家の栗原典裕さんにお話を伺いました。
「俗にマザコンといわれる男性には大物になる可能性があるんですよ。いずれ大きな仕事を成し遂げる可能性があるかもしれないと思って、長く付き合っておくといいかもしれません」(栗原さん・以下同)
それはどうしてなのでしょうか?
「何か大きなことを成し遂げるのは、一人の力では決してできません。誰かを信頼して身を委ねてしまえるかかどうかが大切です。歴史をさかのぼると、豊臣秀吉や野口英世など、誰もが知っている戦国武将や、学者の中にも強く母を慕う『マザコン』として知られる人は何人もいるんですよ。
現代でも、北野武さんをはじめ、グローバルに活躍する俳優さんや経営者などでマザコンを公言している人がいます。北野武さんの場合は、母への尊敬と感謝の念も含めての愛情ですが、彼らには絶対的に信頼できる存在として母親が潜在的に意識の中にあるのではないでしょうか」(同)
なるほど。「身を委ねてしまえる」度量や信頼関係があるからこそ、背中を気にせず大事なことに集中して挑戦ができるということですね。また、マザコン男性が大物かもしれない理由は他にもあるそう。
「マザコン男性はまさに無条件の愛といえる母親の愛情を受けて育っています。幼い頃から母親が傍で衣食住のサポートから精神的なフォローまでやってくれたことで、強い自己肯定感を持ち精神的にも穏やかに成長しています。それが、事業を動かし人を動かすといったことに繋がるのでしょう」(同)
たしかに、一歩間違えばワガママで自己中心的なってしまうのかもしれませんが、なにごとも自信をもって腰を据えて取り組まないと成功しませんし、人も付いてこないですよね。
「また一方で、母親に愛されなかったから成功するマザコン男性もいます。〝成功したら自分のほうを振り向いてくれるんじゃないか”という思いがもとになって大きなことに挑戦するタイプです。このタイプの人は、母親に限らず『女性』に振り向いてほしいという欲求が強く、どこか寂しげなので母性本能をくすぐるんです。その結果、女性からはモテますよ(笑)」(同)
なんだか良いことずくめのようですが…
「ただ、どちらのタイプも人並み以上に母親への強い気持ちがあるという点では精神的に自立できていないことになります。外からは十分なように見えていても、人としての基盤である母からの愛情に飢えている分、どこか欠けているところがある。その欠けた部分を満たすためになにごとにも貪欲に挑戦し成功するのです」(同)
どちらのタイプにも母親に対する「愛されたい」…という強い思いがあるとのこと、それが恋愛面に影響したりはしないのでしょうか?上手く付き合っていく方法があれば教えてください。
「母親に愛され、良好な母子関係を築いているタイプのマザコン男性なら、“母親を大切にしている彼”をそのまま愛するつもりでいましょう。ただし、このタイプは年をとってもずっと母親に優しいだけでなく、母親ばかり気にかけて、あなたのことをないがしろにするかもしれません。それは彼の〝幼稚”な部分ですので、解決したほうがいいですね。また、彼が何かを始めようとするときはあなたがあれこれ口出しするのではなく、優しく見守ってあげることが必要です。男性というのは、特に仕事のことをとやかく言われるのを嫌いますからね」(同)
たしかに、母親は「仕事うまくいってるの?」より、「体は大丈夫なの?」と言うもの。母親にかわって自分が彼の心の支えになり、信頼される存在になれるよう、コミュニケーションをとっていきたいですね。数年後、彼は成功者の仲間入りをしているかもしれません。
(黒澤真紀/コンセプト21)初出 2014/11/5
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