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2012.06.11
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2012.06.11
人間が、好きな人に対して様々な方法でアプローチするように、自然界で生きる動物たちにも異性を惹きつけるための「求愛行動」があります。その中には、人間のアプローチに近い行動や、参考にできるものも多いとか。そこで、動物行動学を研究している京都女子大学現代社会学部の中田兼介准教授に、動物の求愛行動を教えてもらいながら、実際に活用できる方法を考えてみました。
「海岸などに生息するカニ・シオマネキのオスは、はさみが片方だけ大きくなる種類。サイズが大きいほどメスに選んでもらいやすくなるため、はさみが進化したと言われています。クジャクも、派手な羽を持つのはオスだけ。あの羽の大きさや美しさでメスを惹きつけます」(中田先生)
人間に置き換えると、男らしい筋肉のついた二の腕や喉仏が出た首のラインなど、男性ならではの体の部分に女性がときめくのと近いと言えそうです。
「オーストラリアとニューギニアに生息するニワシドリのオスは、繁殖期が近づくと巣を作り、その豪華さでメスを呼び寄せます。ニワシ(庭師)という名前もその習性からつけられたようです」(同)
高層マンションや外車などの持ち物でのアピールにも通じますが、それ以上に「巣を作る」=「仕事に精を出す」ことにつながります。仕事にやりがいを見出し、活き活きと働く姿は、女性の目に魅力的に映るはずです。
「ガガンボモドキという虫は、オスがメスに餌を取ってきて贈るという求愛行動をとります。餌の大きさに応じて、メスも繁殖相手や交尾の時間を決めるんです。ほかにも、プレゼントで求愛する『婚姻贈呈』を行う動物は多く存在します」(同)
ペンギンやカササギは小石などを集めてアピールするそう。人間界でも、プレゼントを嫌がる女性は少ないですよね。動物界では、異性にプレゼントを贈るのは王道のアプローチ法といえそうです。
「イカのオスは、体色を変化させることでメスにアピールします。例えば、白と黒の二色に繰り返し切り替えたりします。カメレオンのようにゆっくり擬態するのではなく、急速に体色を変えられるんです」(同)
はっきりしない優柔不断な態度は、嫌がられてしまうもの。イカのようにメリハリの利いた態度で男らしさをアピールすれば、女性のハートを射止められるかもしれません。
「ガラパゴスアホウドリはクチバシを絡めることで、互いにパートナーとして相応しいかどうかを判断します。鳥の種類によっては、互いの羽を触りあうものもいます」(同)
人間にとっても、スキンシップは恋愛を進展させるワザの一つですよね。ただし、ガラパゴスアホウドリを真似て、急にキスするのは当然NG。肩に手を置いたり不意に手が触れるような、何気ないボディタッチで相手をドキドキさせましょう。
「クモは目がよくないため、オスが地面や網の糸を叩いて振動を起こすことでメスに居場所を知らせます。ただ、餌と間違えられメスに食べられてしまう危険性があるため、オスは振動を起こしつつ近づいては離れ、また近づくと、少しずつ距離を詰めます」(同)
押しの一手では、その迫力に相手が引いてしまうこともあります。ときには一歩引いて距離をとるのも有効…ということを表しているのかも。
「カタビロアメンボの一種は、メスが背中からたんぱく質に富んだ分泌物を出してオスに餌として与え、繁殖につなげるようです」
女性からアプローチするときは、行動よりも香水などの香りや自然と出る色気を利用するといいかもしれません。フェロモンたっぷりな女性に、男性は魅かれやすいものです。
様々な「求愛行動」を紹介しましたが、恋愛で応用できそうなワザがたくさん。動物たちが自然の中から得たテクニックを、あなたも試してみてはいかがでしょうか?
(有竹亮介/verb)
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