ヒトメボ

恋愛科学カウンセラー

荒牧佳代

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読了時間:約4分

 男性なら、女性が髪を耳にかけるしぐさにキュン。女性なら、男性がネクタイを緩める姿にキュン。異性のさりげないしぐさに胸がキュンとなることってありますよね。この「キュンとなる」感覚って一体何なの? 体の中で何が起きているの? 恋愛科学カウンセラーの荒牧佳代さんに教えてもらいました。

3つのホルモンが感情を揺さぶる

「キュンとなるときは、脳で『ドーパミン』『ノルアドレナリン』『アドレナリン』というホルモンが分泌されています。『ドーパミン』は快感を、『ノルアドレナリン』は覚醒ホルモンで心拍数を上げ、人を興奮状態にさせます。

『アドレナリン』は不安や緊張を感じるホルモンです。不安や緊張感というと違和感があるかもしれませんが、恋が生まれるのは緊張状態のとき。恋愛対象は、言い換えれば攻略する対象と言えます。ドーパミンによって相手に見惚れた瞬間に、ノルアドレナリンが分泌され『振り向かせたい』という願望と攻略しようとする態勢が整えられます。

また、アドレナリンにより『振り回されるかもしれない』という不安や緊張感も生じるんです。キュンとする瞬間に、たくさんのホルモンが分泌され、人間の感情をドラマチックに揺さぶるというわけですね。ちなみに、恋の媚薬ホルモン『PEA(フェニル・エチル・アミン)』は、これらのホルモンの分泌を促進させる作用をもたらします」(荒牧さん)

 3つのホルモンの作用で、恋心を自覚するんですね。ところで、キュンとなると鼓動が早くなったりキュッと胸が締め付けられたりするけれど、これは脳の動きと関連してるのでしょうか? そこで調べてみたところ、人体の基本的な機能と仕組みを研究している「日本生理学会」のホームページにこんな解説を発見!

ドキドキはごく軽い狭心症?

「恋をすると感情の変化に関係する中枢神経系の活動レベルが上昇し、精神が高揚します。また、自律神経も交感神経が非常に優位の状態になり、運動したときのように胸がドキドキします。

しかし、心臓の筋肉に血液を供給している冠動脈がその心臓のドキドキに見合って十分拡張しないと少し虚血気味(心筋に血液が十分に供給されない)になってごく軽い狭心症(冠動脈が一時的に細くなる)のような状態になって胸がキュンとすることもあるかもしれません」

出典:日本生理学会ウェブサイト「生命の理」より

 まだ解明されていないことも多いようですが、交感神経が活発化しノルアドレナリンが分泌されると、鼓動が速くなり、心臓を動かす心筋に血液が必要になるそう。しかし、突然のできことで冠動脈が拡張しておらず、血液不足になり、ごく軽い狭心症のようになるとのこと。ただし、これは一過性のもので、病気などの心配はいらないそうです。

 キュンとなる瞬間の胸が締め付けられる感覚は、「気のせい」ではなく体が反応して起こす症状だったんですね。ちなみに、荒牧さん曰く「胸キュンがモテ度を上げる」そう。

フェロモンで魅力が増す

「程よい緊張感は脳を活性化し、若々しさを保てると言われています。また、人は恋をすると外見や内面から『フェロモン』サインを発するので、自然と魅力が増します。お目当ての相手だけでなく周りの人々にもサインが飛び火し、モテモテになれるかもしれません。人を好きになることは悪いことではないので、たくさんキュンキュンしてもらいたいですね」(同)

 自分がキュンとすることで、誰かが自分にキュンとしてくれるかもしれないってことですね。これから恋愛感度を高めて、キュンキュンしようと思います! 皆さんもぜひ、たくさん胸キュンしてくださいね。

(有竹亮介/verb)
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ライター

有竹亮介

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