ヒトメボ

作家

アルテイシア

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 近年増えているという「おひとりさま」たち。特に恋人がいなくても不便ではないし、恋愛するのはメンドクサイなんて感じている人もいるそう。いったいどうしてなのでしょうか? 若者の恋愛事情に詳しい、恋愛作家のアルテイシアさんに教えていただきました。

「恋愛メンドクサイ」の原因って?

「『恋愛が面倒くさい』と堂々と言える世の中になった…というのが、原因のひとつとして考えられますね。80年代、90年代はバブルの名残もあり、『恋愛せざるは人にあらず』といった風潮が蔓延していました。そういった恋愛至上主義的な観念が、近年のライフスタイルの広がりによって崩れてきたのです。結果として『恋愛したくない人はしなくてもいい』と考える若者が増えたと考えられます」(アルテイシアさん・以下同)

 時代に合わせて価値観が変化したということですね。でも、どうしてそのような価値観が生まれたのでしょうか?

恋人がいないほうが楽しい?

「たとえば、昔は一人で外食していると『寂しい人』と見られていたのが、今は『おひとりさま』を歓迎する店が増え、一般的になっています。つまり、恋人がいなくても、十分に楽しめるということに、各々が気付き始めたからではないでしょうか。その結果、『恋愛』を面倒だと思うようになっていったと考えられますね。

また、今はケータイやSNSが普及したことで、恋人の行動を逐一チェックできるようになりました。ゆえに、『恋人に監視・束縛されるのが面倒くさい』と考える人も増えているようです」(同)

 恋人がいること自体が面倒だと感じるようになったということでしょうか…。ちなみに、こうした価値観に、男女差はあるんですか?

「比較的、男性のほうが面倒に感じているようです。少し変わってきたとはいえ、『恋愛をリードするのは男性』という価値観は根強く残っているようで、男性たち自身も、恋愛をスタートさせるのは、やっぱり自分からなのだと思い込んでいるのです。自ら動かないと始まらないとわかっているのに、その一歩を踏み出すのは億劫…。男性にはもともと『ひとり遊び』が得意な人も多いですし、『自分の世界を邪魔されたくない』という思いが強いため、他人と密接な関係を築く『恋愛』を面倒くさいと感じてしまうのだと思います」(同)

 とはいえ将来のことを考えると、ずっとひとりでいるのは少し寂しいかも…?

「恋愛メンドクサイ」を解消するには?

「人生をロングスパンで考えて、本当に欲しいものを正直に見つめるという作業をすれば、恋愛を面倒くさいと思っている人も、臆病になっている人も、恋愛に対してドライブがかかるのではないでしょうか。

恋人がいなくても楽しめる世の中になったとはいえ、老後のことや災害時のことを考えれば、ずっと一人でいいと思う人は少ないのではないでしょうか。自分と恋愛観が似たタイプの人であれば、きっと面倒に感じることもなく、長く一緒にいられると思いますよ」(同)

 本当に「恋愛がしたい!」と思うことができれば、きっとおのずと良縁に巡りあえるはず。この機会に一度、将来のことを真剣に考えてみるのもいいかもしれませんね。

(船山壮太/verb)
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ライター

船山壮太

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