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2015.08.28
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2015.08.28
気になる人から趣味を聞かれたとき、「日本舞踊を少々…」なんて言えたら、品よくおしとやかな女性だと思ってもらえるかも!? きっと合コンの自己紹介などでもインパクト大ですよね。でも、日本舞踊って気軽に習うにはちょっと敷居が高いイメージがありませんか? そこで、大河流四代目家元、大河寛先生にお話を伺ってみました。
「日本舞踊は全国にある個人の教室やカルチャースクールなどで習えます。カルチャースクールは団体稽古ができたり初心者コースが開設されていたりと気兼ねなく参加しやすいですが、『日本舞踊を少々…』と言いたいのでしたら、やはりひとりひとりの実力に合わせてお稽古をつける個人指導の教室がオススメです」(大河先生)
個人指導だと昔ながらのお稽古事の雰囲気も味わえそうですよね。
「教室によって違いはありますが、1万円前後の月謝制が一般的です。また、それとは別に1万円程の入門料がかかることもあります。日本舞踊には『習ったことは自分で復習して、次のお稽古で手直ししてもらって次に進む』という姿勢が求められるので、復習の時間を考えて1回だいたい1時間くらいのお稽古を週に1~2回(月4~8回)のペースで行っていきます」(同)
急いで詰め込んで身につくものではないんですね。ただ、ふだん忙しくて時間がない人や休みが不規則な人にはなかなか難しいのかも……。
「そうでもありませんよ。時間がなく月に決まった回数通えるかわからない…といった方には、『1回2000円』のようなチケット制を取り入れている教室もありますし、ほとんどの教室で週に複数のお稽古日を設定していますが、たとえば月水金にお稽古が開かれている教室の場合、今週は月曜だけ、今週は水曜と金曜といった、都合に合わせた通い方ができます。昔ながらのやり方だとお稽古日には稽古場で順番待ちをするのが普通なのですが、今は事前に予約することもできますよ」(同)
なるほど、かならずしも、毎週何曜日の何時から、と決まったスケジュールがきっちり割り当てられているわけではないんですね。時間についてはそこまで心配する事はなさそうです。
「最初は浴衣一式と足袋があれば充分です。先生の方針によっては、最初はジャージでもOKという教室もありますよ。ただ、せっかく日本舞踊に触れるなら、やはりゆくゆくは着物を着ていただきたいですね。着物を揃えたいけど何を用意したらいいかわからない、という方に入門セットとして必要な着物一式を2万円前後で用意している教室もありますし、自分で着られない方には、着付けから教えますから大丈夫ですよ」(同)
足袋はともかく、浴衣だったらたんすにしまいっぱなしのものがあるという人も多いですよね。
「私の場合ですがお稽古初日には、立ち方、座り方、お辞儀の仕方…といった動作の基本を教えます。早い人ならその日の内に、『手ほどき曲』という、舞踊の動きに慣れるための曲でお稽古もしていきます。短い曲ですが、舞踊を学んでいく上で大切な要素がたくさん含まれているんですよ。この手ほどき曲を踊れるようになるまでだいたい6ヶ月ほどはかかるものですが、若い方なら1~2ヶ月くらいでも覚えられるのではないでしょうか。そのあとは、5~7分程度の短めの舞踊曲を教えていきます」
手ほどき曲までなら最短1ヶ月で習得できるかもしれないんですね。これで伝統芸能の一端に触れられるとしたら短いものかも…。
「とはいえ、やはりお稽古を重ねた分だけ上達できますし、年齢を重ねても続けられますから、せっかくなら末永く嗜んでいただきたいですね。日本舞踊と聞いて敷居を高く感じる人もいるようですが、だれでも気軽に歌舞伎の舞踊部分を楽しめる習い事なんですよ。何より日本の伝統芸能ですから、多くの方に習っていただきたいですし、観ていただきたいですね。」(同)
今まで興味はあったけど腰の上がらなかった皆さん。お仕事帰りや休日に日本の伝統芸能に触れてみてはいかがでしょうか? 「ご趣味は?」と聞かれて「日本舞踊を少々…」なんて答えられる日はそう遠くなさそうです。一生の伴侶と一生の趣味を同時に見つけられるかもしれませんよ。
(こんどうちあき/コンセプト21)
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