ヒトメボ

映画ライター

足立美由紀

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読了時間:約5分

 パートナーとどんな関係でいたいか? 2人の付き合いもある程度続くと、当初のときめきが薄れてしまったり、これからどうしていったらよいか分からなくなったりしますよね。そんなときカップルで観ておきたい、おうちデートにお勧めの映画をご紹介します。

 今回は、各誌で映画レビューを担当するライターの足立美由紀さんに、夫婦やカップルの仲を確かめたり見直すきっかけになるような、「魅力的な夫婦」が出てくる映画10本とその見どころを紹介してもらいました。

【1】『アイズ・ワイド・シャット』

(1999年公開/アメリカ/監督:スタンリー・キューブリック)

「裕福な開業医・ビル(トム・クルーズ)に妻・アリス(ニコール・キッドマン)はパーティで誘惑された話をするも、会話がかみ合わずケンカに。ビルは家を飛び出し、夜の街で嫉妬心を抱きながらもセクシャルな体験をする。セキララに描かれた夫婦の姿に倦怠期の難しさを実感します。当時、実生活でも夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンが夫婦役を演じて話題となりました」

【2】『おいしい生活』

(2000年公開/アメリカ/監督:ウディ・アレン)

「冴えない元ギャングのレイ(ウッディ・アレン)は、仲間と銀行強盗を計画。その計画の一環で、妻・フレンチー(トレーシー・ウルマン)を店主とするクッキー屋を開業。それが予想外に大繁盛し、レイは銀行強盗を諦め、店のフランチャイズ化に着手します。“人生山あり谷あり”でも、お互いを信頼しあう夫婦の絆が一番強いことを実感するはず」

【3】『アイリス』

(2001年公開/イギリス/監督:リチャード・エアー)

「大学教授のジョン(ジム・ブロードベント)は、奔放で才能がある魅力的な女性・アイリス(ジュディ・デンチ)に恋をし、2人は結婚しますが、小説家として成功したアイリスは老年期に入りアルツハイマーに冒されます。アイリスを心から愛するジョンは献身的な介護を。誰にでも訪れる老後に、愛する人と添い遂げる幸せをかみしめられる一本です」

【4】『死ぬまでにしたい10のこと』

(2003年公開/スペイン・カナダ/監督:イザベル・コイシェ)

「23歳のアン(サラ・ポーリー)は、失業中の夫(スコット・スピードマン)と幼い子供との3人暮らし。ある日、病院で余命2ヶ月と宣告されたアンは、誰にも病気を告げないことを決意し、“死ぬまでにしたい10のこと”リストを作成。それを着実に実行していきます。子供たちに向けてテープに録画する母親としての顔と、夫に向けた最後の“愛の贈り物”がジーンと胸を打つ感動作です」

【5】『私の頭の中の消しゴム』

(2004年公開/韓国/監督:イ・ジェハン)

「社長令嬢のスジン(ソン・イェジン)と土木作業員のチョルス(チョン・ウソン)は、身分の違いを越えて結婚。幸せに暮らすも、スジンが若年性アルツハイマーを発症し生活は一変。徐々に記憶を失くすスジンをチョルスが支える、純愛ラブストーリーです。『死より切ない別れがある』というキャッチコピーの通り、チョルスを愛した日々の記憶をスジンが失っていく様に涙を止められません」

【6】『Mr.&Mrs.スミス』

(2005年公開/アメリカ/監督:ダグ・リーマン)

「結婚歴約6年のジョン(ブラッド・ピット)とジェーン(アンジェリーナ・ジョリー)が訪れたカウンセリングで、2人の間に距離があると告げられます。ライバル同士の犯罪組織に所属する暗殺者の2人は本業を隠していたが、暗殺ミッションで互いの素性を知ることに。そして2人が選んだ道は!? どの夫婦にもある“隠し事”を暗殺者にデフォルメさせて描くアクションが笑えます」

【7】『ぐるりのこと。』

(2008年公開/日本/監督:橋口亮輔)

「カナオ(リリー・フランキー)と翔子(木村多江)は、待望の第一子を授かるも失ってしまい、翔子は精神を病んでいきます。実際に起きた社会的事件を背景に、悲しい出来事を乗り越える夫婦の10年を描いた作品。『どうして、あたしと一緒にいるの?』と問う翔子に、『好きだから』と答えるカナオのシンプルかつ確かな一言に胸が温かくなります」

【8】『きみがぼくを見つけた日』

(2009年公開/アメリカ/監督:オードリー・ニッフェネガー)

「原作は全米ベストセラーの純愛小説。過去・現在・未来を行き来するタイムトラベラーのヘンリー(エリック・バナ)と結婚したクレア(レイチェル・マクアダムス)。ヘンリーはタイムスリップ能力をコントロールできないため、クレアは夫が突然いなくなってしまう不安を抱えます。いつか必ず来る夫との別れを覚悟しながら、愛し続けるクレアの愛の深さが染みます」

【9】『人生に乾杯!』

(2009年公開/ハンガリー/監督:ガーボル・ロホニ)

「エミル(エミル・ケレシュ)とヘディ(テリ・フェルディ)は運命的な出会いの末に結婚しますが、僅かな年金での貧乏暮らし。借金のカタに思い出の品も没収されたエミルは、高齢者に冷たい社会に一矢報いるべく郵便局強盗を働きます。羨ましいくらいにしっかりと結ばれたエミルとヘディの姿に、仲良し夫婦で年をとっていきたいと思える作品です」

【10】『恋と愛の測り方』

(2012年公開/フランス・アメリカ/監督:マッシー・タジェディン)

「NYで理想的な生活を送る結婚3年目の夫婦・ジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)とマイケル(サム・ワーシントン)。マイケルは、以前から恋心を寄せてくる同僚ローラ(エヴァ・メンデス)と出張に行くことに。夫を信頼しつつも心穏やかでないジョアンナですが、偶然、元カレのアレックス(ギョーム・カネ)と再会。2人の行く末に注目して!」

 さまざまな形で夫婦の愛を描いた映画の数々は、2人の関係を見つめ直すきっかけとなるかもしれませんね。

(有竹亮介/verb)
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