ヒトメボ

弁護士

佐藤大和

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読了時間:約3分

 お金が無い! そんなとき、ついつい彼氏や彼女とお金を貸し借りした経験はありませんか? そこで今回は、ヒトメボ読者に「恋人とのお金の貸し借り」について聞いてみました。(回答者:30人/男性16人、女性14人)

Q.恋人とお金の貸し借りをしたことがありますか?

はい…18人(男性7人、女性11人)

いいえ…12人(男性9人、女性3人)

 半数以上のカップルは、お金の貸し借りをしたことがあるそうです。また、そのうち4割にあたる8人は、貸し借りを清算しないまま別れてしまった経験があるとのこと。

 ちなみに、恋人にお金を貸して嫌な思いをした方々の話を聞いてみると…。

「『クレジットカードを持ってないからカードを貸して』といわれた。支払日になっても、バイトの給料日になっても返ってこなかったため、それ以来、恋人とはもう二度とお金の貸し借りはしないと誓った」(東京・26歳女性)

「両親が離婚していて、お金がなかった彼女が生活に困っていたから。貸したら音信不通になり、別れました」(埼玉・26歳男性)

「旅行中に財布を失くした彼の代わりに、おみやげ代などを出していたら、『くれたんだと思った』ととぼけられた」(宮城・22歳女性)

「彼は、ほぼギャンブルに注ぎ込んでる。実家暮らしで親のお金にも手を出していたらしく、家を追い出された。一気に愛想がつきた」(埼玉・28歳女性)

 高い買い物をするときに貸すというよりも、日常的なお金の貸し借りが多いようです。しかし、少額ならまだしも数万円もの高額になると「仕方ない…」では諦めがつかないもの。こうした恋人間での貸し借りの場合、お金は返ってくるのでしょうか?

「状況にもよりますが、口約束だけでお金を貸していて、後で相手が『もらったものだ!』と言って争いになった場合、返ってくる可能性は低いですね。契約書などの証拠がないと、お金を『貸した』のか『贈与した』のかという判断がつかないためです。例えば、車の頭金にするため、一度に大金を貸した場合。普通はそんな大金を『贈与』する人はいないといえるため、『貸した』と認められやすく、返してもらえることもあります。逆に、毎週1万円ずつ渡していて、気づけば100万円に膨れ上がっていたという場合は、『贈与した』と見なされてしまう可能性があり、返ってこないこともありますね」(佐藤大和弁護士)

 なるほど。しかし、恋人と金銭の契約書を交わすことって少し抵抗が…。「書面に残す」以外で証拠となるものはあるのでしょうか?

「恋人にお金を貸すのであれば、書面に残しておくことがベスト。ですが、書面が難しいのであれば、『今日貸した○○円、今度返してね』というメールを送っておくのもいいでしょう。メールも有益な証拠になるので、いざというときに役立つはずです。貸した際に、手帳などにメモしておくこともいいでしょう」(同)

 ちなみに、お金の貸し借りについて争い始めてから、証拠を作るためにメールを送るのは、あまり意味がないそう。お金を貸すなら、貸した時点でメールを送っておくことが重要なのだそうです。

 もちろん、別れずにずっと仲良くしていけば問題ありませんが、そのためにもお金の貸し借りはあやふやにせず、互いにしっかりと把握したほうがいいかもしれませんね。

(有竹亮介/verb)
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ライター

有竹亮介

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