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2015.09.04
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2015.09.04
気になる異性と出かけるとき、せっかくならば劇的に二人の距離を縮めたいですよね。そんなとき効果的なのが、恋愛テクニックとしても有名な「恋の吊り橋理論」。これは、カナダの心理学者ダットンとアーロンによって実証されたという心理現象で、「揺れる吊り橋を二人で歩く」というような緊張感のある体験を一緒にすると、恋愛感情に発展する可能性が高いというもの。
では、この吊り橋効果をもっとも期待できる吊り橋はどこにあるのでしょう? 全国に1000以上あるといわれている吊り橋のほとんどを渡り歩き、自ら”ツリバシスト”を名乗る日本一の吊り橋マニア・大嶽雅博さんに、オススメの吊り橋をピックアップしていただきました。
~マニアも絶叫! スリル満点の橋で空中散歩~
「奈良県の十津川にかかる吊り橋です。川面から橋までの高さがあり、距離も長いので、心臓が爆発しそうなスリルを体感できます。私でも怖くて渡りきれなかったくらいです。金属製の薄い板が敷かれた橋面は広くはないけれど、くっつけば二人で並んで歩くことができるかも。恐怖とともに、吊り橋の醍醐味である“空中散歩”気分を味わってもらいたいですね」(大嶽さん)
大嶽さんでも怖いという吊り橋を並んで歩けば、吊り橋効果も期待大ですね。
~足元スレスレを機関車が通り過ぎる恐怖を体感!~
「静岡県の大井川にかかる吊り橋で、『塩郷の吊り橋』、または『恋金橋(こいかねばし)』という愛称で呼ばれています。全長220mと原始的な歩道つり橋では日本有数の長さで、橋の中央部が弓なりに垂れ下がった幅50cmの薄い板の上を、1歩2歩と感触を確かめながら慎重に歩いていきます。
手すりも2本のワイヤーロープだけですから、『ヘタしたら落ちてしまうのでは…』という心臓の震えが橋を揺らしてしまう。民家の屋根を越えて、車がビュンビュンと走る県道の上まで来ると、緊張で身体が固まってしまうほど。その先には大井川鉄道の線路があって、蒸気機関車が汽笛を鳴らし、煙を吐きながら足元スレスレを通り過ぎていった時は、自分の意識が体を離れて空中に溶けていくような感覚になりました」(同)
想像するだけでドキドキです…。渡りきれば「こい(恋)かな(金)う」かも!?
~秘境の木製吊り橋で五感を刺激~
「日本の秘境100選にも選ばれた、豪雪地域の秋山郷にかかる吊り橋です。広々とした場所にかかる吊り橋と違って、川を遡った上流域は大自然に包まれていて、まわりの樹木や足下の川からあふれ出るマイナスイオンを全身に浴びることができます。
橋面が木製なので、“吊り橋の体温”が伝わってくるのも特徴ですね。橋をハンモックに見立てて二人で寝転べば、五感が冴え渡ってくるのを感じて自然と対話できるようになり、何時間居ても飽きないと思いますよ」(同)
ちなみにここは、映画「ゆれる」のロケ地としても知られているそう。寝返りを打って吊り橋から落ちないよう、くれぐれも注意してください!
~足下の波しぶきがスリル満点! 断崖絶壁の橋~
「伊豆半島の城ヶ崎海岸にある吊り橋です。鉄骨で補強された揺れの少ない構造ですが、断崖絶壁の入り江にかかっていて、波が砕け散る大音響や、波しぶきが足下までくるなどスリル満点。ロケーションも抜群で、船の往来や飛び交う海鳥、時間帯によっては朝日を眺めながら、海特有の時間やスケールの中でロマンチックな時間を過ごせるはずです」(同)
サスペンスドラマのような海辺のロケーションが、川とはひと味違う緊張感をもたらしてくれそうです。
~約40メートルの高所で味わう恐怖と絶景~
「鬼怒川温泉街のはずれにあり、70mを超える一枚岩の名勝・楯岩と温泉街を結ぶ、全長140mの新しい吊り橋です。谷底まで約40mという高さはかなりのスリルがあり、そこからの眺望を楽しむために、橋の中ほどに展望スペースが設けられているんです。少し足を止めて、鬼怒川の清流や山並みを眺めながら会話を楽しんでみてはいかがでしょうか」(同)
橋を渡りきったら、スリルで震えた体を温泉であたためるのもいいかも。観光がてら立ち寄りやすいアクセスの良さもポイントですね。
以上が「恋の吊り橋効果」が高まるであろう大嶽さんオススメの吊り橋です。本命の相手とのデートはもちろん、最近ちょっとマンネリぎみのカップルにもいい刺激になりそう。
大嶽さんは吊り橋の魅力について「鳥にでもならないと漂えない空間にたたずむことができるところ」だといいます。スリルと非日常的な感覚を共有する相乗効果で、相手との距離もグッと縮まるというわけです。今回ご紹介した吊り橋は自治体が管理する公道ではありますが、くれぐれも気をつけて渡ってくださいね!
(成田敏史/verb)初出 2014/1/24
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